Nemesis

Nemesis

【冬月夜】




君との待ち合わせに

少しだけ遅れてしまって

走って寒空を駆けてきた

息を切らした僕を君が見つめた


その時僕の頬に押しつけられた

君のやわらかい頬は

とてもとても冷たくて

その冷たさがしんみりと伝わって

その後に君のあたたかさが伝わってきた


そっと触れた君の唇は

降り積もる雪よりも君の頬よりも

ずっとずっと冷たくて

空に浮かぶ月の光であたためて

僕の腕でそっと包み込んであげたいと

微笑を浮かべる君の可愛らしい姿を守ってあげたいと

君の唇を指でなぞって

そっと 夜の静寂に願った







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