Nemesis

Nemesis

【夏の終わりに消えた人】


【夏の終わりに消えた人】


春風と共にやってきたような君

出会った日には七草柄の着物を着て

『似合うでしょう?』

そう言って一回転

そしてこけたね

次の日の着物は蒲公英の柄だった

春の終わりは桜の乱れ咲き


うん 覚えてる


夏の初めには

ちょっと浮かない顔をして

『頭なでてよ』

着物の柄は撫子だったね

夏の終わりの日

君はずっと笑っていた

『頭なでてよ』

はじめて着物に柄がなかったね

色は綺麗な紺碧色


うん わかってたよ


わかってても 寂しくなったよ


さよなら 夏と共に






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