百鬼夜行

百鬼夜行

第3話「包帯男の襲来」


葵は少し戸惑いながらも聞き返した。

葵「お、おう!何だ?」

れいたは頭を上げると、深刻な口調でこう言った。

れいた「どうか、お姉ちゃんを取り戻してくれ!」

葵「あ、姉?」

れいた「俺の姉は満月校の学級長なんだよ!」

れいたは俯き、涙を袖で拭いた。
葵は少し沈黙した後、こう答えた。

葵「もちろんお前も来るんだよな?」

れいたは微笑み、希望に満ちた顔で言う。

れいた「勿論!」

2人は一度ここで解散した。
2人は夜眠れなかったそうだ。
それもそうだ。

その翌日。
転校生だ。こんな中途半端な時期に。
タダでさえ混乱してる時期に。

皇紀 ミサト と聞いている。
霊刀を使えると情報通のお友達「吉良 雅仁」から聞いた。
彼はかつて霊を使って悪事をする集団「ハイエナ」を壊滅の危機に追いやった機関のエキスパート。
機関とは、雅仁らが所属する。いわば警察だ。
17歳にも関わらず、大きな仕事を任されるエリート。

雅仁「皇紀 ミサト。貴族皇紀家の長女として生まれる。3歳上の亡き兄がいる。しかし、この兄は彼女が霊の力で復活する。」

れいた「へぇ!それで?」

雅仁「しかし復活した兄がハイエナに勧誘され、ハイエナの一員となってしまう。」

雅仁は椅子に腰掛けた。

雅仁「忘れはしない。「ハイエナ撲滅ミッション」。俺はこの手を彼を殺してしまったんだ!」

床のコンクリートが割れた。

ミィツケタァ・・・ケケケ・・・ミッション1カイシ・・・

ドゴォォォン!

コンクリートが完全に砕け、地面から包帯姿の男が飛び出してきた。

?「ケケケ・・・ケイカイシンガナイ・・・ザコ」

雅仁の頭を掴むと、それを地面に打ち付けた。
だが、とっさのれいたのキックにより、包帯の男は吹っ飛んだ。

雅仁「ぐ・・・」

れいた「大丈夫か!?」

?「ケ・・・コノ「イワキ トフミ」サマヲケルナゾ・・・ユルサン」

包帯男の名はイワキ トフミ。
イワキは2人に手を翳した。

イワキ「ハフウショウドウ・・・キエサレ・・・」

突然突風が2人を襲った。

れいた「生憎俺達は霊使いなんでなぁ!」

れいたと雅仁は目の前に巨大な盾を作り、突風を防いだ。

イワキ「ハ・・・ハフウショウドウガキカナイ・・・テッタイダ」

雅仁「逃がすか。馬鹿め。」

雅仁は霊刀を空間から出現させた。

雅仁「「虎狼抹殺」!」

霊刀の刃が突然伸び、イワキの心臓を貫いた。



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