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本を読んでて楽しくて辞められなくなっちゃって、どんどん先が読みたくなっちゃうんだけど
でもその一方で読みきっちゃうのがもったいないような気持ちになる本ってありますよね。
私が一番初めにそれを感じたのは、もう20年近く前に読んだ
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」 だったかな。
で、今読んでる「沼地のある森を抜けて」も久し振りに出会ったそんな本。
大学生の頃に両親を事故で亡くし、一人っ子の私はひとり暮らしてきた。
その後、叔母の死をきっかけに家に代々伝わる「ぬか床」を引き継ぐことになる。
いわくつきの不思議なぬか床。
ぬか床から呻く声が聞こえる、卵が生まれ、その卵から人が孵る・・・。
「孵る人」はどうやらぬか床を引き継いだ人と縁のあるどこか見覚えのある人。
ぬか床にある日突然卵があるなんて、信じがたいことなんだけど、なぜか
私はこの事実を自然な現象として受け入れ、寂しい一人暮らしから
開放してくれたことに、時に感謝する。
ぬか床はどこから来たのか、ぬか床の秘密を調べ始める。
ぬか床はどこかへ帰るのか、両親の事故死とぬか床との関係。
ぬか床から人が出てくるなんてホラーみたいだけど、ホラーじゃないんです。
でミステリーでもない。
のこり100ページ、ワクワクします。
でも読んでしまうのがもったいなくて、ちょっと足踏みしています。