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ずいぶん前にちらっと書いた「貴婦人Aの蘇生」しばらく置きっぱなしになって
いたのですが、読み始めたらまた一気読みしちゃいました。
著者小川洋子さんの本はこれで3冊目。
「博士の愛した数式」に始まり、先日の「ミーナの行進」そしてこの本。
どれもみんな同じ空気が漂っている本です。
博士がたった80分しか記憶を持たないハンデを抱えているのと同様に
貴婦人~に出てくる ニコ は何でも二個ずつ片付けないといられない
ハンデがあるのです。幼いときにクレヨンは2本ずつ箱から出す、牛乳を
飲む前にコップの縁を2周なぞる、あくびや咳は2度ずつする、飴は
2つずつ口入れる・・・。そうしてついた呼び名が ニコ。
ストーリーはもちろん全然違うのだけれど、空気がとてもよく似ていて
読み終わった後のまったりとした感じも似てるのです。
でも、私は今のとこ、この感じが嫌いではなく心地いいので、つい
繰り返し読んでしまっています。
読書の秋してます。