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「自分の好きなことを仕事にする」っていうような言葉が、
私の若い頃、20年前に随分聞いた気がする。
この頃はバブル期で就職なんていくらでもあった時期だから、
選ぶ側が強かったという御時世もあったと思う。
この時期に育った私は当然のように、
「自分の好きなことを仕事にする」もんだと信じて疑わなかった。
高校生の時から建築家になるって決めていたから、
大学も建築学科だったし、
就職も設計事務所で一回挫折を経験したものの、
ゼネコン設計部に再就職した。
当時、従姉妹が文化服装学院卒業して、
アパレルに就職したんだけど辞めちゃって、
「好きなことを仕事にしたら、辛くなった。」ってコメントしてた。
私はなんかにとりつかれたみたいに「自分の好きなことを仕事にする」、
っていうことに猪突猛進してて、
本当は従姉妹と同じ心境だったであろうにも気がつかず、
とにかく邁進してた。
世の中に「追えば逃げる」っていう言葉があるように、
建築家の道を追えば追うほど道のりは遠くなるワケ、
それで心機一転を図って留学なんぞしたりしたんだけど…。
燃え尽きた感じ。
そして今は、普通の主婦で母ちゃん業一本。
私の過去を知る人は会うたびに「いつ仕事に復帰するの?」と、
矢のように質問を浴びせられる始末。
今の私は留学から帰ってきてから、
軽く10年ほど「好きなこと」ってないワケ。
敢えて言えば主婦業は好きだけど。
やりたいことってないワケ。
あれほど「好きなことを仕事にする」っていう生き方を貫いてきた私が、
10年もこの状態に陥っている。
で最近、このことに対してやっとあるひらめきを得たワケ。
好きなこと、やりたいこと、ないの結構なことじゃないの!って。
なんでもいいってことなんだから、
出来ること、目の前にあることを頑張ればいい、
何かを目指す必要もないし、
それこそ人と比べる必要も無いし、
誰とも比べられることもない。
と心の安定を得た。
今の世の中の状態を見ると、
いつまでもあると思うな、親と会社、って感じがするから、
下の子供が入学したら何かしら経済的の為に仕事をしようと考えている。
出来ることなら長く続けられるようなものがいいと考えているくらいで、
なんでもいいと考えている。
なにしろ好きなこと、やりたいことがないワケだから、何でもいい。
勤務時間の長い建築をやろうなんてサラサラ思っていない。
私は今後も主婦業、子育て第一なので。
それと子供には仕事に関してはこう話そうと考えている。
「好きなことを仕事にする」ことにこだわるな、と。
出来ること、目の前のことを一生懸命やれ、と。
偶然のように転がってきた仕事があれば、
それに心血を注げ、と。
ただ、長い人生を生きていく上で、
何かしら打ち込める好きなことがあったほうがいい。
ただそれでメシを食おうと考えるな、と。
目の前の仕事を続けていくことで、
それを好きになる努力をすることの方が大事なことだと。
今は弐女ちゃんが幼稚園に入ったら、
英語を勉強しなおして建築専門の産業翻訳を目指そうかなと思案中。
別にこれがやりたいことでもなんでもないけど、
全く異分野に行くより楽かなっと。
自分に出来そうなことかなっと。
それにしても難しそうなんで、3年もお勉強が続くかどうか、
3年でモノに出来るかどうか…。
まぁ、モノは試しだ!。やってみるかって言う程度。