PR
フリーページ
キーワードサーチ
コメント新着
夏が終わって秋が来た。
ここに至るまでに今年はいろいろよそのお子さんの事で、
悩む場面が多かった。
そして子供とはいえ、
生存のために身に着けたとしか思えないような、
悲しい術を目の当たりにして、
心を痛める場面も多かった。
まず筆頭に上がるのはYH姉妹。
この姉妹は普段から母親が外出する時は、
家の前のぞうさん公園で母親の帰りを待つ、
という約束を母親からされることが多かった。
どういうワケか鍵は渡されない。
5時になると一緒に遊んでいた子供達は蜘蛛の子を散らすように、
それぞれ帰ってしまう。
しかしYH姉妹は帰れない。
母親が戻っていないからだ。
そこにたまたま私達親子が通りかかるものなら、
「一人で待ちたくない。」と言って一緒に居たがる。
これもこの子達がどこかで学んだ術。
小さい子供と母親が一緒だと、
その子達と一緒に遊んだりして、
ちゃっかりおやつを頂いちゃおうとするのも、
この子達の術。
そしてその母親にあれこれ言って、
ボールを持ってこさせたり、
遊び道具を調達するのもこの子達の術。
本来ならば自分の母親が子供達が帰る時間には戻っているか、
きちんと鍵を渡して(Yは小3)出かけるところ。
おやつは自分の母親からもらうもの。
遊び道具も自分が家に戻ってとってくるもの。
外出の多いYHの母は、
子供達にそれ相応の対応をしないで外出してしまうので、
母として機能していない。
公園で会った就園児とおぼしき姉妹。
M君とうちで一緒に近所の公園に行った時に出合った。
M君の母が気を利かして虫捕り網を2本用意してくれた。
でもうちの壱男とM君は虫捕りをしなかったので、
M君の母は公園で出会ったオンナの子に一本の網を貸した。
この子が事あるごとに「ねぇ、見て見て~。」とM君の母を呼びに来る。
これがかなりしつこい。
「あれ、知り合いの子?。」と私が尋ねると、
「さっきここで初めて出会った。」と言う。
そして壱男とM君が残りの網を持っていってしまった。
その後にさっきのオンナの子の妹とおぼしきオンナの子がやって来て、
「虫網を貸して」とM君の母に要求して来た。
M君の母はもう手元に一本も無い事実を告げると、
「なんで3本持ってこないの!。」とM君の母に悪態をついた。
これを横で聞いていた私はすかさず、
「あなたのお姉ちゃんが一本持っているんだから、
一緒に遊んだら。」と口を挟んでしまった。
「一体この姉妹はどうなっているの?。」、
と思いM君の母にあの子達の親ってどこ?って尋ねると、
「多分あの人だと思う。」と携帯でテレビをずっと見ている男性を指差す。
姉妹はよその父親にしつこく絡んでいて、
その近くにいる父親とおぼしき男性はテレビから片時も目を離さない。
自分の子供達がよその網を借りているんだから、
父親から一言挨拶があってもおかしくはない状況なんだけど、
そんな挨拶は無い。
うちの子供もそうなんだけど、
どうも小さい子供って「見て見て病」っていうか、
大人から見たら寸極詰まんないことでも自分の親、
特に母親に見て欲しがるんだよね。
それがこの姉妹はよその親にそれを求めている。
近くに自分の父親がいるにも関わらず。
この子達は子供特有の見て見ての気持ちを、
迷うことなくよその親の承認によって満足させようとしている。
これはこの子達が短い人生の中で見につけた術なんだよね。
この父親はこの時点で全く機能してない。
M君の母が出合ったオンナの子。
実は幼稚園で一緒のクラスの子。
その子はいつも一人で公園にいる。
母親が公園に置いて来るから。
その子は幼稚園の年長さんなんだけど、
それを置いて帰ってしまう母親もすごいけど、
母親が帰ってしまうのを許すこの子もすごい。
同じクラスの子だから、
流れとしてM君と一緒に遊ぶことになる。
そして時間が来てM君の母が自分の子供におやつをあげる時、
やっぱり流れとしてそのこにあげることになる。
当然M君の母は二人分のおやつなんか用意していない。
M君もそのこも一人分を二人で分けるのだから、
当然足りない。
M君は我慢する。
オンナの子はM君の母のカバンに手を入れて、
おかしを探す行為に出る。
それを見てM君の母は慌てる。
人様のかばんに手を入れるなんて、
決してやっちゃあいけないこと。
私だって自分の子供に私のカバンに手を入れさせない。
やったら厳しく注意する。
しかしこのオンナの子はどこかで学んでしまったんだと思う。
おやつはかばんに入っている。
見つけてしまいさえすれば、
自分の物になると。
そして自分の母親はにこの事で注意をされたことがない。
(母親はこの子を公園に置き去りにしているから、
この事実を知らない。見ていない。)
だから悪いことではないと。
このオンナの子はとってもかわいそうだと思う。
今日、公園で出会ったオトコの子。
M君、みうちゃんと一緒に公園に出かけた。
私達母親はテーブルのあるベンチに腰を下ろした。
ふと気が着くと私の横にうちの弐女ちゃんと同い年か(年少さん)、
未就園児かなって感じのオトコの子が、
1リットルの紙パックのジュースを持って座っていた。
人懐っこい子でニコニコしている。
それでなんかこちらに話しかけてくる。
少し相手をして「一人で来たの?。」と尋ねたところ、
「お父さんと来た。」と言って文庫本を熱心に読む男性を指差す。
そしてそのうちオトコの子はどこかに行ってしまった。
その子のことなんかすっかり忘れてしまった頃に、
近くで子供の大泣きする声がした。
見るとさっき横に座っていたオトコの子だった。
どこかぶつけたのか、
涙を流して大声を張り上げている。
それを近くにいた誰かの父親が必死に慰めている。
と同時にその誰かの父親はこの子の保護者を目で探している。
この誰かの父親は明らかに困っている。
私は振り返ってこの泣いているオトコの子の父親に目をやると、
熱心に文庫本を読んでいる。
子供との距離5M程度。
自分の子供の泣き声が耳に入らない距離とは思えない。
この父親にも不思議?を感じたが、
同時に大泣きしながらも自分の親に駆け寄っていかないオトコの子にも、
不思議?を感じた。
オトコの子はこの誰かの父親に助けを求めているように見える。
うちの子供なんかだったら、
転んじゃったり、
ぶつけちゃったりしたら、
その場で泣いちゃうことはよくあるんだけど、
そのあと必ず私の所に行く。
それで絆創膏を貼って欲しいだの、
こんなにひどい怪我をしただの、
こんなに血が出ているだのって、
さかんに自己主張をする。
これをよその親にはそうそうやらない。
やっぱり自分の親に聞いて欲しがる。
このオトコの子はよその親にこれを求めて、
自分の気持ちを満足させようとしている。
どこかで学んでしまったことなんだと思う。
子供を育てるのって正直難しい。
私もうまく出来ているか全然自信が無い。
だからよその家庭のことに口出し出来る立場に無いけど、
なんか今日書いたような悲しい術を、
生きていく為に、
子供らしい欲求を満たす為に身に着けてしまったんだなぁ、
っていうような場面に遭遇するたびに、
かわいそうだなぁ、気の毒だなぁって思う。
どの子も共通してて人なつっこい。
全く無為に私達他人の親に近寄ってきて、
悪く言うと遠慮なく、
よく言うと天衣無縫に、
私達にいろいろ要求して自分を満たそうとしてくる。
しかもとても真っ直ぐに一直線にこちらに来る。
本来は自分の母親なり、父親に要求する所をね。
去年はそれにびっくりしたが、
今年は見ていて悲しい。
それでこの子達はやはり遠慮がないのも特徴的で、
一度同情してしまうと、
どんどんこちらを巻き込んでくる所がある。
だからとてもお付き合いが難しい。
そして親が子供に無関心というか、
放任なのも特徴的で、
こちらが例え瞬間的にも、
短い時間でも、
どんなにかあなたのお子さんに心を砕いているかっていうことが、
全く伝わらない。
要は他人に自分の子供の面倒を見てもらっている、
事に気が着いていない。
この子達は今はまだまだとっても幼くて、
自分が寂しいって言う感情を持っていることにさえ、
気づいていないように思う。
それで無邪気にもその寂しさを埋め合わせる為に、
近くにいる大人に寄って行って、
自分の気持ちを満足させようとしているように思える。
そして満足出来たかどうかも自分では分かっていないんだと思う。
それが見ていて悲しいし、心が痛む。
しかしどうしていいか分からないのが事実。
きっとこういう組合せの親子が沢山世の中に存在しているんだと思う。
どういう風にこの子達が育つのかは、
私にはわからない。