りらの徒然日記

りらの徒然日記

2005年10月09日
XML
カテゴリ: 短歌
 今日は「塔」と「短歌人」の合同歌会が京都で開催され、行ってきました。

 なぜ、今回合同歌会が行われることになったのか、詳しい経緯は知らないのですが、他結社の方と一緒に歌会をする機会は今までなかったので「面白そう」と思い、参加することにしました。
 あと、「歌会に飢えてた」というのも参加動機の1つ。
 というのも、今までずっと参加していた歌会は毎月第三土曜日開催なのですが、大学院に入ってからというもの、5月を覗いてことごとく第三土曜日が大学院の授業やらゼミやら行事やらと重なってしまい、なかなか参加できないでいたのです。
 今年も、もう10月と11月が参加できないことは決定済み。
 なので、この機会のがしたら、また当面歌会に参加できない~、と思い、ひょこひょこ参加することにしたのです。

 会場は、JRの嵯峨嵐山駅のすぐそばだったのですが、我が家からは遠い…。
 結局2時間くらいかかって、ようやく到着。

 会場は、本当に駅の目の前で、すぐ見つかったので、ε= (*^o^*) ほっ
 部屋に入ったら、もう結構な人数が揃っている。
 知らない方たちもたくさんいて(当たり前ですが)、ちょっと(かなり)緊張しながら席に着きました。

 詠草一覧を受け取って、とりあえず、読み始めました。
 あまりに奇抜な歌とかがあったらどうしよう?と思っていましたが、見たところ、そういうのはなくて、一安心。
 無記名の詠草をざっと読んだ限りでは、「これは塔の歌」「これは短歌人の歌」といったことはあまり感じませんでした。
 それより、久しぶりの歌会で、歌がちゃんと読めるかが心配だったので、歌を読む筋肉を解きほぐしていくように、心持ちゆっくり読み進めました。
 「5首選んで下さい」とのことだったので、ずいぶん迷いましたが、何とか選んで、提出。

 今回の歌会の方式は
 1.詠草が並べられた順番に、披講のあと、まず司会者が2~3人に当てて意見を述べてもらう(その歌に投票した人中心)
 2.それから、意見を言いたい人が、自由に意見を述べる

 4.作者名はその場では発表しない(最後にまとめて発表)
という感じでした。
 4の点を除いては、いつも行っている歌会とほぼ同様だったので、それほど混乱することもありませんでした。

 最初は、きちんと歌が読めるか、きちんと意見が言えるか、とても不安だったのですが、いろんな方たちの意見を聞いている内に、「ああ、これを言いたい!」という気持ちがむくむくと湧いてきてしまいまして…。
 結局、何だか結構発言してしまいました。

 でも、何も発言せずに終わってしまったら、きっと「腹ふくるる思い」でいっぱいになっていたと思うし、自分の感覚や考えを言葉で表現して、人様の批判にさらすことによって、また自分の成長もあると思うわけで…。
 だから、恥ずかしい思いも結構しましたけど、やっぱり発言してよかったかな、と思っています。

 そして、いろんな方の意見を聞くのは、やはり勉強になりました。
 特に、他結社の方の歌会における意見を生で聞くのは、ほぼ初めてだったので、何か新鮮なものがありました。
 「塔」の歌の見方、とかがよく分かっているわけではないのですが、それでも、「あ、こんな切り口があるんだ」とか、自分とは全く違う歌の読みを提示されて「そんな読み方もあったのね」とか、いつも以上に感じることが多かったように思います。
 また、例えば「短歌人」の方は揃って絶賛する歌を、「塔」の人は結構批判していたり、その逆もあったりして、それも面白かったです。

 そんなこんなで、予定の4時間はあっという間に過ぎてしまいました。
 最後に、得票数が発表されたのは、ちょっとびっくりでした。
 いつもの歌会では、それはないので。(もっとも、私が参加するようになるちょっと前までは、発表していたそうですが。)
 討論の熱の入り具合と得票数は、必ずしも比例しないようで、それも何だかおかしかったです。
 それから、作者名を記したプリントも配られました。
 作者が分かってその歌を読むと、また違った見方もできたりして、それも楽しいです。

 で、終了後は、京都駅前に場所を移して、懇親会!
 いやぁ、楽しかったですよ!
 歌会の後というだけあって、歌の話ばかりでしたけど、こんなに歌のことを真剣に語れるって、改めて楽しいし、充実しているな、と感じました。
 私は、主に隣同士になった短歌人の方とお話ししていたのですが、短歌に対する姿勢とか、どういう歌を詠んでいきたいとか、いろいろ語り合えたので、すごく刺激を受けました。
 普通、初対面の人とはなかなか話がしづらいものだとと思うのですが、「短歌」という共通点があるだけで、最初からこんなにも真剣に語り合えるということが、本当に嬉しく感じました。

 それから、主にJさんとのトークの中で、固有名詞・特殊用語・専門用語をいかに歌に使っていくか、みたいな話が面白かった。
 今日の歌の中でも、固有名詞やちょっとマイナーな言葉が使われた歌が割とあったので、その辺から話題が発展していったのですけど、Jさんが
 「全員に分かってもらえなくても、『この人に分かってもらえればいい』と思って作る歌もある」
とおっしゃって、「なるほどなー」と感心していました。
 誰に向けて歌を作るのか、というのは、ある意味永遠の課題だと思うし、ひとつの答が出るようなものでもないと思うのですが、何も、いつもいつでも万人に分かるように作ることもないのだな、と思いました。
 それは下手をすると「読者に媚びる」ことになってしまうのでしょう。
 それから、私自身は、自分の感覚にできるだけ忠実でありたい、と思っており、その感覚を表現するのに、マイナーな固有名詞や専門用語が一番適切、ということもあります。
 特に、仕事の歌などは。
 難しいかもしれないけど、やはりそういう歌もどんどん詠んでいきたいな、と、そんなことを徒然語っていました。
 で、
 「やっぱり、自分にしか歌えないという歌を歌わなきゃ」
 「そうですよね~」
みたいな感じで、大いに盛り上がったのでした。

 気がついたら、時計の針は22:00を回っており…。
 みなさんは、まだまだ盛り上がっていたのですが、さすがに午前様はいやだったので、泣く泣く会場を後にしました。
 会場を出た途端、どっと疲れが吹き出したのは、我ながらおかしかったです。
 で、懇親会の勢いそのまま、電車の中でも必死に短歌を作りまくっており(←テンション高すぎ!)、余計に疲れを増して(笑)、家へと帰ったのでした。

 とにもかくにも、充実した1日だったのでした。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年10月10日 08時39分52秒
コメント(4) | コメントを書く
[短歌] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

りら@3

りら@3

カレンダー

バックナンバー

2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月
2025年07月

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: