りらの徒然日記

りらの徒然日記

2007年11月02日
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カテゴリ: その他
リボンは、私の高校時代の必須アイテムだった。

私の通っていた中学校は、かなり校則が厳しかった。
まあ、あの時代は、全国的にそうだったのかも知れないけど。

頭髪についても例外ではなく、女子の場合、

・前髪は、いわゆる「オン・ザ・マユゲ」
・肩に髪がついたら結ばなくてはいけない
・結ぶゴムは黒以外厳禁
・リボン、バレッタ類は厳禁
・もちろん、パーマ、カラー、脱色(当時流行っていた)なんてもってのほか


(ちなみに、男子は丸刈り強制だった!)
私は、「いい子」だったので、これらのことをきちんと守っていたけど、やっぱり何だか窮屈だった。

ところが…
高校に入学すると、その状況が一変した。
進学した高校が、割と自由度が高く、校則も本当に緩い学校だったのだ。
制服こそあったけど、中のブラウスは白けりゃだいたいなんでもOKだったし、靴下も何色のどんな靴下でも文句を言われたことはなかった。
スカートの長さ(当時は、まだ「長いのがちょっと悪い子の象徴」の時代だった)も様々だったけど、それをとやかく言う先生もいなかった。

で、頭髪も、原則「なんでもあり」だった。
さすがに、パーマやカラーはだめだったけど、前髪がどんなに長かろうが、ロングヘアをそのまま下ろしていようが、どんなリボンや装飾品の類をつけていようが、まったくおとがめなしだった。
(それに、パーマ・カラー禁止、といっても、こっそりやっている子は何人もいて、先生だって気付いていたのだろうけど、それで注意されたという話も聞いたことがなかった)

当時の私は、髪を伸ばしていたこともあって、この自由さが、たまらなく嬉しかった。


その結果、始まったのが、リボンコレクションである。
私も、年頃の女性、やっぱりかわいい格好をしたい。
でも、高校生の少ないお小遣いで、そんなに高いヘアアクセサリーなど買えるわけもない。
その点、リボンは、結構かわいくできて、しかもお手頃価格で買える、高校生女子にはぴったりのアイテムだったのである。

私がよく行ったのは、学校から家までの帰り道の途中にあるデパートの手芸品売り場である。

そこでは、様々なリボンが、1mいくらの切り売りで販売されていた。
リボン売り場をながめながら、(どのリボンがいいかな?)と考えているだけで、結構幸せだった。
お気に入りのリボンがいくつも見つかって、迷ったことも数知れずだったけど。

で、「これ!」と決めたら、巻き尺状に巻いてあるそのリボンを、持っていって、「これを1mください」と言うのだ。
そうすると、お店の人が、メジャーで測って、切って袋に入れてくれる。
お金を払って、それを受け取ったときは、本当に幸せな気分だった。
よく買ったのは、1m200円とか300円とか、それくらいのものだったと思う。

ちなみに、切り売りのリボンは、そのままにしておくと、次第に端がほつれてきてしまうので、ちょっとした加工を最初に施しておかなければならない。
それは、両端をピンキングばさみで切った後、そこに透明のマニキュアを塗っておくのである。
当時、私にマニキュアを塗る趣味はなかったが、この透明のマニキュアだけは、必需品だった。

そんなことを繰り返しているうちに、リボンの数もものすごいことになっていった。
で、それをどう保管しておくかが問題だった。
保管方法を下手すると、リボンにしわが入って、いざ使いたいときに使えなくなってしまう。
(どう考えても、しわくちゃのリボンはみっともない)

で、私が編み出したのが、部屋にロープを渡して、そこに吊っておく方法だった。
ずらっとロープに並んだリボンたちをながめながら、さあ、今日はどんな髪型で、どのリボンを使おうか、と考えるのが朝の日課であり、楽しみであった。

今は、もう、髪にリボンをすることも、ほとんどなくなってしまった。
でも、当時のリボンたちのうち、いくらかは、まだ手元に残っている。
それらを見ていると、当時、ちょっと背伸びをしながらも、必死にお洒落をしたかった自分を思い出して、ちょっぴりセンチメンタルになるのである。






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最終更新日  2007年11月03日 22時03分20秒
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