路上にて…

路上にて…

2018/02/25
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カテゴリ: 読書・本
安藤広重が江戸日本橋から京都三条大橋の間にある宿場町53を、浮世絵として発表
したのですが、
「広重が書いた東海道五十三次には元画が存在していた!?」
と聞き、その比較本が本になっているので早速購入して読みました。



真贋云々は読み手に委ねられていますが、著者はかなり論理的に書いているし、決
して安藤広重を貶めるつもりでかいたのではいどころか、安藤広重の才能を更に評
価する内容でした。

少なくとも江戸時代当時に『著作権』の概念は皆無であり、元画を浮世絵にアレン
ジして出すなんてのは、当時の価値観では『当たり前』だった事で、現代の価値観
でそれを咎めるのはお門違いである事が実に興味深いです。

まぁ、安藤広重自身は江戸から京都へ東海道を往復した記録もない様で、
「だとすると、どうやって53の宿場と三条大橋が描けたのか?」
「元画があった!」
と騒ぎになる前からの疑問でしたが、この元画の発見のお陰で謎が解けた気がしま
す。

元画は浮世絵ではなく油絵だし、横置きの浮世絵に対して縦置きの油絵という違い
はありますが、構図が一部の浮世絵を除き全く同じでした。

元画とされる油絵は広重が発表する遙か前から存在していたようなので、売名行為
に…、って言うか既に死んじまってる人間が現代社会でやれる訳もなく、この本の
内容が概ね事実なら、安藤広重は元画を基に浮世絵を描いたのは信用に足ると思い
ます。





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Last updated  2018/02/25 08:53:03 PM
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