NOVELS ROOM

第10話 秘密基地を探せ。



「はぁ・・・、ここは一体どこなんでしょうか・・・。」

と、呟きながら歩くのは、外見は人間そのものの青いレプリロイドだ。人間の耳である場所の、少し高い位置に、青色半透明のお札のようなものが付いている。
だが、青いと言っても決してネオ・アルカディアの統治者―エックスでは無い。

彼が歩いている所は、砂漠地帯。
そこを、ブツブツと呟き尚且つフラフラになりながら歩いている。

「はぁ・・・、エネルギータンク、もう少し持ってくればよかった・・・。」

そう言って、彼はその場にバタリと倒れてしまった。




―タタタタタタ・・・

「し、シエルさん!」

レジスタンスの1人が走ってきた。

「ど、どうしたの、そんなに慌てて?」
「いえ、そんなに急ぎの用では無いんですが・・・。」
「じゃ、何なの?」
「砂漠地帯に、青い少年レプリロイドが倒れていたので、保護致しました。」
「青い少年レプリロイド?」
「はい。どうやらエネルギーが底を尽きたようで・・・。なので、今はセルヴォの部屋で、エネルギーを供給しています。」
「判ったわ。今からそっちに向かうわね。」
「そういえば、ゼロさんはどちらに?」
「あら?さっきまでここにいたのに・・・。」

とりあえず、その少年レプリロイドの所へ向かう。

すると、

≪何だ、遅かったじゃねぇか。≫

そこには、ゼロとゼクトが既にいた。
何故かは判らないが。

少年レプリロイドは、まだカプセルで眠っていた。
眠っている姿は、小さな子供のようである。
だが、人間で例えれば、年齢は15歳ほど。でも、寝顔は5、6歳。
とにかく、この場で言ってしまえば、ショタキャラなのであろう。

と、その少年レプリロイドが目を覚ました。

「こ、ここは・・・?」
「ようやく目が覚めたようだね。」
≪ここはレジスタンスベースだぜ!≫
「我々が、倒れているあなたを見つけ、ここへ連れて来たのです。」

ゼクトとレジスタンスの一人がそう説明した。

「で、あなたたちは・・・?」
≪えっと、この部屋であんたを看病したのが、セルヴォ。でもって、オレがサイバーエルフのゼクト。で、この人はこのベースでただ一人の人間のシエル。で、この紅い奴はゼロだ。≫
「だから何でお前が紹介するんだ?」
≪うるせぇなぁ、いいだろ?≫

ゼクトの紹介になぜか不満のゼロ。きっとシエルに紹介して欲しかったのであろう。

「・・・ゼロ?102年前に、エックスと共にイレギュラー戦争を集結させた伝説の英雄・・・、あのゼロなんですか!?」
「そうらしいが、全く覚えていない。」
≪ゼロは記憶をなくしちまったんだよ。≫
「そうなのですか・・・。」
≪ってか、こんなにもゼロは有名だったのかよ。≫
「実は僕、ゼロさんに憧れてましてね。休みの日にはいつも史料館にいって、ゼロさんに関するデータを読みあさっていましたから。」
≪物好きだね、あんた。≫
「あはは。」
≪で、あんたは?≫
「あ、そうでしたね。僕はネオ・アルカディアで看護レプリロイドとして働いていた、ブルーと申します。」
「看護レプリロイドか・・・。そんなお前がどうして砂漠に?」

ゼロにそう質問され、ブルーは少し悲しそうな表情で話し始めた。

ブルーは、ついこの間まで、病院で働いていた。だが、その病院にイレギュラーが現れた。

そのイレギュラーは、そこの病院で働いていた、神のような腕前のドクターレプリロイドだったのだ。
そんな彼が、一度のミスにより病院をクビにされた。そしてその復讐にと、病院を襲ったのである。
彼一人の反逆ではない。彼を含む多数のレプリロイドを引き連れて、病院を襲ったのである。

ブルーは必死に患者を守ったのだが、多数の死者が出てしまったのだ。他の看護レプリロイドたちも、必死に患者を守るため、小型の銃を使って応戦した。だが、ブルー以外の看護レプリロイドはすべて全滅。
ブルーは、一人で戦う羽目となったのだ。
そのため、死者が出てしまったのだ。

その後、ブルーだけが攻められ、人の目が怖くなり、逃げ出したと言う。

「もう僕は、ネオ・アルカディアに戻れません・・・。戻ったらきっと、処分される・・・。」
「そんな事があったのね・・・。」
「それでお前は砂漠に・・・。」
「はい。・・・あの、助けてくれたお礼に、何か僕に出来る事はありませんか?」

ブルーは、シエルに「恩返しがしたいんです」と言う。

「じゃ、砂漠のどこかに敵の秘密基地があって、そこに仲間が捕まってると言う情報があるんだけど・・・、秘密基地の場所が見つからないの。」
「じゃ、もし秘密基地があって、仲間が捕まっていたなら、すぐに助けないといけない訳ですね?」
「えぇ。だから、砂漠にあると言う秘密基地を、ゼロと一緒に探してもらえないかしら?」
「お任せください!僕、こうみえて、探すのは得意ですから!」

ブルーは笑顔でそういった。

「でも、体はもう大丈夫なの?」
「はい!セルヴォさんのおかげで、もう元気になりました!
すぐにでも、調査に迎えますよ!」

そういって、自らコードを解除して、カプセルからヒョイッと出てきた。

「それぐらい元気になったのなら、すぐに向かうか。」
「はい!ゼロさん!よろしくお願いします!」
「ところで、キミは武器を持っているのかね?」

セルヴォがブルーにそうたずねる。

「あ、武器ですか?ありますよ。ライトブレードというものです。」

と言って、セルヴォに差し出す。
ライトブレードは、ゼロのゼットセイバーと同様、ビーム型の剣。形こそは違うが、性能は全く同じである。しかし、雷技しか使えないと言うのが難点。

「よく出来ているなぁ・・・。しかし、雷技だけというのが少し惜しいな。調査が終わっ
た後、このライトブレードを改造させてくれないか?」
「え、あ、はい。どうぞ。」

少し、おとぼけたような返事をし、ライトブレードを返してもらう。
そして、ゼロとブルーは砂漠地帯へと向かった。

≪オレを忘れるなよ!!≫

もちろん、ゼクトも一緒だ。




『ゼロ、ブルー、聞こえる?この先に秘密基地があるはずだから、見つけたら気をつけて
進んでね。』
「解りました。」
「了解。」

2人は小走りし出す。

と、何かの機体の残骸が目に入る。

「これは・・・?」
「あぁ、これは、以前行方不明機を探しに行った時にもあったものだな。」
≪やっぱ、このまんまなんだな。≫
「確か、この先に戦車の残骸もあったぞ。」
「へぇ、そうなのですか。」

そんな会話をしていると・・・、

―ピーヒョロロ!

と、鳴き声が。正体はコンドロイド。2人に目掛けて突進してきた。
コンドロイドになれているゼロはあっけなくコンドロイドを避けたのだが・・・、

「がっ・・・!」

コンドロイドの突進を、まともに受けてしまったブルーがそこにいた。
だが、コンドロイドの突進は1回だけではないのである。2度目の突進がブルーに襲いかかる。

≪危ない!≫

ゼクトが叫び、両手を突き出し構えるが、

「たああぁぁ!!」

―スパーン・・・ドン・・・

ブルーは、ライトブレードでコンドロイドを斬り裂いた。
とにかくブルーに寄る、ゼロとゼクト。

「大丈夫か?」
「は、はい。このくらい、何ともありません。」

と、笑顔で言ったつもりだが、表情は無理と言っているように見えた。

「お前はもう帰れ。」
「え、何でですか?」
「この先、何が起こるか判らないんだぞ?その程度の戦力では、先に進む事は無理だ。」
「でも、それじゃ恩返しになりません!」
「俺は気をつかって言っているんだ。死にたくなかったら帰るんだな。」
「何言ってるんですか。僕の戦力はこれからですよ。それに、伝説の英雄ともあろうものが、アステファルコンごときにてこずっているんですもん。心配ですよ。僕がいた方が少しは変わりますからね。」
「お前、そこまで知ってるのか!?」
「その時は、まだネオ・アルカディアにいましたからね。情報が小耳にはいってきたのです。」

ゼロがブルーに帰れと言うもだから、2人はいつしか言い合いになってしまった。はたからみれば、いや、そうしなくても仲間割れには違いないのである。

「とにかく、僕は行きますからね。」
「フンッ、勝手にしろ。」

2人はズカズカと歩き出す。
嗚呼、この先一体どうなるのやらと、溜め息を付くゼクトであった。

とりあえず、ザコな敵どもはスパスパ斬って倒しどんどん前に進んで行く。
ゼロのいった通り、戦車の残骸があったが、2人は気にも止めない。

≪なぁ、喧嘩してたら後になって大変だぜ?≫
「「サイバーエルフごときに言われる筋合いはない!!」」
≪なっ!?テメェら言いたい事言いやがって。言っていい事と悪い事があるんだぞ!!
解ってんのか!?≫
「「うるさい!黙れ!」」
≪ぐっ・・・。
とりあえず、ゼロに言われるの慣れてるけどよ、来たばかりのあんたにだけは言われたくないね!≫

シーン・・・。

ゼクトのセリフはあっけなく無視された。

≪シカトかよ!このくそやろう!!
もういい、あんたがピンチになっても助けてやんねぇ!≫
「サイバーエルフに助けられるほど、僕はマヌケじゃありませんよ。」
≪キー!ことごとくムカつくヤツだなお前!!≫

そんな事を言っていると、レジスタンスの一人がリューサーミキサーの作る蟻地獄の前で止まっていた。

「あ、ゼロ様!お待ちしておりました。」
「どうした、こんなところで?」
「はい。私(わたくし)が調査したところ、この下にどうやら隠し通路があるみたいなんです。」
「隠し通路?」
「はい。そこから秘密基地へと繋がっているものと思われます。」
「そうか。ならあの物体を壊す必要があるな。」

そういって、ゼットセイバーに力をためる。
そして、

「はぁっ!!」

と言う掛け声とともに、ゼットセイバーを振りおろし、リューサーミキサーにあてる。

―ドドン!ドガガガガガ!

音を立てて、その場所に縦穴が開いた。

「確かに隠し通路だ。よく判ったな。」
「は、はい!お役に立てて光栄です!」
≪おっしゃぁ!2人とも行くぜ!≫
「だからお前が仕切るな。」

そういい、中へ入って行った。

―スタッ

2人は、うまく着地した。
まわりで砂が落ちている音が聞こえる。
少し進むと、地面から天井に向かってスパークが起きていた。どうやらいざ隠し通路が見つかった時のための、防犯みたいなようなものであった。
シエルも通信で、トラップだと言う。

『待ってて、今解除・・・、』
「あ、そういう時は僕に任せてください。」

ブルーは辺りを見回す。
そして何かスイッチらしきものをみつけた。

「大体こういうトラップは、こういう所にスイッチなんかがあったりするんですよね~。」
「そのスイッチを押せば、解除出来るのか?」
「いえ、これは最終手段ですよ。これを押したらすべてが崩れる仕掛けになっているんです。」
「じゃ、解除のスイッチはどこに?」
「このスイッチを、こうするんですよ。」

ブルーは両耳辺りにある、青色半透明のお札のようなものをのばし、スイッチを包みこんだ。目を閉じ何かを送り込んでいるようであった。
すると、目の前のトラップが消えた。

「早くしてください!じゃないと、また閉じちゃいますよ!」

ブルーに言われ、素早くそこを通る。

「ブルー!お前も早く来い!」
「は、はい!そうでしたね!」

ブルーは、お札のようなものを外し、素早く通ろうとしたのだが、

「うあぁああぁぁあぁ!!」

ブルーは、スパークに巻き込まれてしまった。

「シエル!トラップの解除を!」
『解ったわ!』

シエルは、トラップを解除した。
ブルーはゼロの方に倒れ、それを慌てて支えた。

「大丈夫か!?」
「だ、大丈夫・・・ですよ・・・。」
「・・・だから帰れと言ったんだ。」
「なっ・・・。僕の戦力はこれからですよと言ったのをお忘れですか!?」
「そんなに怒鳴るくらい元気があるなら、大丈夫だな。行くぞ。」
「あ、は、はい。」

とにかく、さらに奥に向かう訳で・・・。

と、目の前に長さ15m深さ2m近くはある窪みがあった。

「微妙に深いですね・・・。」
≪それに、距離長いし。≫
「ジャンプして飛び越えるのは無理だな。」

と、困る2人(と、1匹(コラ

≪ん?≫
「どうした?」
≪あの鍾乳洞を落とせばいいんじゃないか?丁度良さそうだし。≫
「確かに、大きさ的にも丁度良さそうですね。」
「じゃ、遠距離から落とせば言い訳だな。」

そう言って、バスターショットを取り出し鍾乳洞に向けて連発する。
流石は遠距離武器、向こう側の鍾乳洞まで落とすことが出来た。

2人は、鍾乳洞を使って渡っていった。目の前に、刺地帯があったが、それも鍾乳洞を落として、軽く飛び越えていった。

そして、ある場所に付く。

―ドテッ

誰かが転ぶ音がした。まぁ、ゼロではないことは確かだ。転んだのはブルーである。
ま、予想は付いていたので、それほど驚くものでもない。既に、ゼロはあきれた顔をしている。
ブルーが転んだのは、地面が氷になっていたからだ。高い位置から飛びおりて、いい着地をしようとしたのだが、結果、滑って転んでしまったのだ。
とにかく、その辺にいるカメ型のメカニロイド―バトルタトルBROS.―を薙ぎ倒し、はしごを見つける。はしごには浮遊爆弾―フロッパーがいた。接触しない限り、爆発しないが、接触したら爆風が起き、多少回りも巻き込まれるのだ。
そう言う時のために、ゼクトは両手を突き出し、お得意の技、スパイラルショットを撃ちこむ。フロッパーに見事命中し、爆発が起きる。ついでにその上にいるフロッパーもスパイラルショットで片付ける。

2人ははしごをのぼり、またその先のはしごをのぼる。
すると、目の前にドアが・・・。
シエルからの通信がはいる。

『やっぱりここが、秘密基地みたいね・・・。まって、ドアのロックを解除するわ。』

―ウィィン・・・

『開いたわ。じゃ、気をつけて・・・。』

まずはしごをのぼり、二手に判れる事にした。と、言っても、この場には敵らしきレプリロイドはいない。それに、どこに仲間が捕らえられているのか、まだ判らないのである。

と、ふと左右を見ると、はしごが・・・。

「えっと、僕はこちらに行きますね。」

ブルーが右側の方へと向かったので、ゼロとゼクトは左側へ。

ゼロは、はしごをおり、仲間が捕まっている牢屋のロックをゼットセイバーで壊した。
扉が開き、仲間が出て来る。

「ありがとう、助かりました。この基地には、私の他にもあと6人の仲間が捕らえられています・・・。みんなを助け出したら、格納庫にある輸送機を奪って、脱出します。
私は先に、格納庫へ行ってますので、後の仲間をよろしくお願いします!」

そう言って、先に行ってしまった。
最初来た場所に戻ると、どうやらブルーも仲間を助けたようだ。

「詳しいことは聞いたな?」
「はい。ゼロさんも助けたと言う事は、あと5人ですね。」
「手分けして探すぞ。」
「はい。」

2人は、はしごをのぼり、顔を出す。と、パンテオンガーディアンが数人いた。しかも、顔の中心は、センサーのようになっていた。

「そう簡単に、見つけさせてくれそうもない訳か。」
「そうみたいですね。」
「ま、見つからないように、助けるのがベストだな。」
「頑張りましょう、ゼロさん。」
「あぁ。」

2人は手分けして、仲間を探し出した。
もちろんパンテオンガーディアンに見つからないように・・・。
と、いうか、パンテオンガーディアンが後ろ向きになったスキを狙って、斬って破壊しているが。

「よし、次で最後だ。」
「はい。」

はしごをおり長い距離を走る。
そして、最後の1人を助ける。

「他のみんなも助けてくれたの?ステキ!ありがとう!!」

女性レプリロイドの目が光っていた。嫌な予感はした。そしてその予感は的中。
彼女はゼロの頬にキスをした。

「・・・・・・・・。」
≪あ~ぁ。シエルにもキスしてもらった事なかったのにな。≫
「・・・。」
「と、とりあえず、全員助ける事が出来たんだし、格納庫へ行きましょう?」

ブルーは焦りを交えて言った。

格納庫へ向かうと、仲間達が立ち往生していた。

「みんな助けてくれて、ありがとう。でも・・・、そう簡単に逃がしてくれそうもないの。脱出用の輸送機のあるこの格納庫には、敵のボスがいて・・・。私たちでは、とてもはがたたないの・・・。
ゼロさん、それと・・・、」
「あ、ブルーです。」
「ブルーさん。お願いします!」

2人は、奥へ進む。

すると、ボスらしきレプリロイドがそこにいた。
ゼロはゼットセイバーを構え、ブルーはライトブレードを構える。

「むふー、お前がゼロかー。なかなか頑張ったみたいだが、もうお終いだー。
ん?そこのガキは誰だー?」
「ガキじゃありません!僕にはブルーと言う名前があるんです!」
「むふー、まぁいい。四天王レヴィアタン様一の子分、ブリザック・スタグロフ様がここにいる限りー、脱出する事は無理だ!諦めな。
じゃー、いくぜー。むふむふーっ!!」

ブリザック・スタグロフは声をあげ、高くジャンプする。図体がでかいくせによく高く飛べるものだ。
そして、2人に向かって落下する。

2人は別れてよける。

そして、2人同時に斬りかかる。だが、そう簡単に攻撃をさせてくれるはずもない。伸ばした腕から大量の冷気を放射し、2人の行く手を阻んだ。ガードする余り、2人に霜が付着する。冷気の放射が終わったかと思うと、今度は飛び上がって氷の弾を投げ付けてきた。ゼロはよける事に成功したが、ブルーは片足が凍ってしまう。離れていたゼクトがすかさずスパイラルショットで凍りを壊し、ブルーを助ける。
そして反撃に行くが、凍った角ミサイルを発射してきた。2人は懐にもぐりこみ、何度も斬り付ける。そして、距離をとる。
だが、なかなか倒せず、てこずる2人。

と、ブルーが助走をつけて高くジャンプし、ライトブレードが雷を帯びた。そして・・・、

「轟雷烈落斬(ごうらいれつらくざん)!!」

そう言って、ライトブレードを落下とともに、ブリザック・スタグロフに叩き付けた。ブリザック・スタグロフに雷が帯びていた。
だが、その攻撃は無効に終わる。ブリザック・スタグロフは落下するブルーを殴り飛ばした。ブルーは、壁に叩き付けられ、ずり落ち、そのまま気を失った。

―ギリ・・・

ゼロは、歯を食いしばる。

「(次で決めるしかないか・・・。)」

ゼロはゼットセイバーに力をためる。

―キュイィィン・・・

飛び掛かるブリザック・スタグロフをジャンプしてよける。そして・・・、

「はぁっ!!」

という声とともに、力をマックスにためたゼットセイバーをブリザック・スタグロフに叩き付けた。

ブリザック・スタグロフの動きが止まり、爆発する。そして爆発音とともに消え去った。
地面に、何かのチップが残っていたので、ゼロはそれを拾い、ゼットセイバーにセットして足のホルダーにしまった。

ゼロは、気を失っているブルーを担ぎ、シエルに通信する。

「こちらゼロ。仲間達を連れて帰還する。」
『了解!気をつけて帰ってきてね、待ってるわ。』




「2人のおかげで、仲間が7人も助かったわ。本当に、あなたには言葉に出来ないほど感謝しているの・・・。
私の研究の方も、順調に進んでいてね、新しいエネルギーの開発に成功したら、ここにいるみんなを連れて、遠い所に行こうと思っているの・・・。ネオ・アルカディアの手の届かない遠い所へ・・・。
そこで、みんなで平和に、空腹に怯える事なく、楽しく、幸せに暮らすのよ。
そうなったら・・・、ゼロも、いっしょに、来てくれるよね?」

シエルの発言は、プロポーズに近い感じだった。
ゼロは、何だか恥ずかしくなったみたいで、他の話をふる。

「そういえば、ブルーの方はどうなんだ?」
「重傷を負った訳じゃないけど、もう少しメンテナンスが必要みたい。」
「そうか。ちょっと、その様子、見てくる。
・・・ゼクト、行くぞ。」
≪あいよ。≫

ゼロは、ゼクトを連れ、セルヴォの部屋へと向かった。その後ろ姿を、シエルは見続け、扉が閉まると、シエルは自室に戻って行った。


第11話へ続く。

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