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この本は、すぐに、 図書館に予約
して、 1ヶ月半
ほど待って借りたよ。
著名な経済アナリスト
で今は、 日本大学教授
の 水野和夫
氏は、 氏のブログ
で次のように、 この本の書評
を書いている。
「書名以上に、本書の内容は 刺激的
である。
読んだあと、 顔面に強烈なパンチ
を見舞われ、あっけなく マットに仰向けに倒れこむ心境
になった。
こんな読後感は初めてだ
」
俺は、すでに 新聞寄稿 を読んでいたので、本ではショックは少なかったね。
A氏 :俺は朝日新聞の寄稿だけ読んだんだが、たしかに「 敗戦 」を「 終戦 」ときれいに飾って呼んだ戦後がいかに「 恥知らず 」かが問われているね。
私
:この本の最後のあとがきに、 白井
氏が 7年前
に ベルリン
にいったときの話が載っている。
夜、友人と2人で ベルリン市内中心
部を歩き回っていたら、道に迷い、 巨大なモニュメント
に出会った。
そのモニュメントには ロシア語
で「 1945年、この地でわれわれはファッシスト共を蹴散らした
」と刻んであるという。
これを見て 白石氏
はショックだったという。
戦争終結 から 60年 以上たって、 ドイツ は自他共に認める ヨーロッパのリーダー となっても、 首都のど真ん中 に「 お前たちは敗けた 」と書き込まれた 巨大施設 を置き続けなくてはならない。
それが ドイツ
という国家が 敗戦の結果
、 抱え込んだ宿命
だということだ。
白井
氏は、これを見て、 日本とドイツの戦後の質の違い
を覚ったという。
A氏 :日本は東京のど真ん中には 靖国神社 だね。
私 : ドイツ が、今では EUの中核国 になっているのに、 日本 はいまだに近隣諸国と歴史問題や領土問題でもめていて、 アジアで指導的な立場 をとることができないのと 対照的 だと 白井 氏は指摘する。
白井 氏は、 中国・北京 の「 中国人民抗日戦争記念館 」を訪れたことがある。
中国人の見学者 が 記入するノート をめくってみて、著者が気付いたのは、 最も多く書き込まれた字 が「 恥」 であったことだ。
多くの 中国国民 にとって、 侵略を受け、膨大な犠牲者を出したこと は「 怒り 」の対象である以上に、「 恥ずべき 」事柄なのだね。
しかるに、 日本 は 残虐な原爆 を落とされたことを「 恥辱 」と感じない。
A氏 :「 恥辱 」と感じることは、即座に、かかる事態を招き寄せてしまうような「 恥ずかしい 」 政府 しか 日本国民 は持つことができなかったことへの自覚と直結するね。
こういう感覚を失ったのが 戦後 だというわけだね。
私
: 白井
氏は、 3.11の原発事故
も同様だと言っているね。
誰も「 恥
」を感じて発言した責任者が不在だという。
「 恥
」の追及も甘い。
いまだに、 汚染水
で だらだらやっている
原因となっているね。
敗戦後の日本人には、まだ「 敗戦
」を「 終戦
」といったごまかす考えが続いている。
白井
氏の主張は、「 恥
」を自覚して「 永続敗戦
」としての「 戦後
」 継続
を「 認識の上で終わらせること
」にある。
水野氏
は経済学の専門だが、「 永続敗戦
」を 甘受した結果
「 世界によって自分が変えられてしまう
」ことを 断固拒否する著者の姿勢
を、 断固支持
するという。
そうしないと、 TPP参加や沖縄問題
などどれも 失敗に終わる
だろう」と評している。
明日は、 領土問題 にふれよう。