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私
: 昨日
、 50歳代の大学職員と雑談をする機会
があったが、 最近の大学生が読書をしない
ということを話していた。
漫画や雑誌も読まず、情報は手っ取り早くスマホなど、SNSで得ていて、それだけだ という。
深く考えるということがない という。
そして、 文章をあまり書かないし、書いてもLINE的文書で短く、主語がない という。
本も買わずに図書館で借りるようにするので、自宅の書棚に本は少ない という。
そうしたら、 朝日新聞の19日の「教育欄」と20日の「社説」 に 「 大学生の読書離れ」 に関する記事 が載っていたのに気がついた。
A 氏 : 19日の 「大学生の読書離れ、止められる?」 の記事によると、 国公私立大の約1万人を対象にした昨秋の調査 では、 1日の読書時間が「ゼロ」の学生が過半数を占めた とあるね。
そこで、 昨年4月、国学院大が図書館のある建物内 に、 ずっと座っていたくなるような居心地のいいスペースとして、「みちのきち」を設けた。
「みちのきち」という名称 は、 「未知のことを既知に変える基地」という意味 を込めている。
このスペースのベンチに座ると、本棚が目隠しになり、外を歩く人とも視線が合わず、じっくり読書ができる というわけだ。
私 : 「本でできた大学」を称する同大 だが、 2016年度に学生が1年間に読む本の冊数を調査したところ、平均7冊 にとどまっていた。
そこで、 同年度から、「『みちのきち』プロジェクト」を開始 し、 「学生の読書離れ」に歯止めをかけようと、17年度の目標に「年間20冊」、21年度は「年間50冊」 を掲げた。
だが、昨年11月の学生への調査では、「最近1年間に読んだ本の冊数」は「1~10冊」が4割を占め、目標達成にはほど遠い。
A 氏 : 同図書館長を務める石井研士副学長 は、 「読書に力を入れる小学校も増えてきているが、受験勉強で読書をする習慣が途絶え、大学生になっても、その習慣が戻っていない」 と 指摘 し、 「本を読むと、一つのまとまった世界を体験できるという良さがある。学生時代に、1冊の本から世界が広がる経験をしてほしい」 と期待する。
私 : 全国大学生活協同組合連合会が17年10~11月、大学生協を通じて、全国の国公私立30大学の学部学生約1万人から得た回答によると、1日の読書時間が「0」の割合は53・1%で、前年より4・0ポイント増加 。
調査を始めた04年以降、5割を超えたのは初めてで、1カ月の「書籍費」は自宅生が1340円 、 下宿生が1510円で、どちらも1970年以降、最も低かった。
読書時間が減った一方、1日のスマホ 利用時間は、前年から15・8分増え、177・3分(男子174・4分、女子180・8分) になった。
A 氏 :しかし、 同志社大学 学習支援・教育開発センターの浜島幸司准教授が調査を分析し たところ、 「読書時間の減少にスマホの直接的な強い効果はみられない」という結果 が出た。
読書時間「ゼロ」が増えた背景には、入学前に読書習慣がない学生が多いことに加え、入学後も読まない学生が増えている ことがあり、 浜島准教授は「読書習慣を身につけさせる施策(実践)が必要だ」と指摘 。
私 : 20日の「 大学生と読書」と題した 「社説」 でも 大学生協の1日の読書時間が「0」の割合は53・1%を引用 している。
しかし、 本離れは若者に限った話ではなく、「無読層」はすべての世代で増加傾向にあるとしている 。
ネットの普及や書店の減少で、本に接する機会は確実に減っていて、背伸びしてでも知識を得ようとする「教養主義」は、過去のものとなって久しい という。
A 氏 : 文藝春秋3月号の「総力特集 日本の教育を建て直せ」 で 、作家で、数学者の藤原正彦 氏は「 小学生に英語を教えて国滅ぶ・一に国語、二に国語、三、四がなくて、五に算数 ! 」と題して寄稿しているが、その中で、バ ブル崩壊後、明るい将来の見えない状況がもう20年以上も続いていると指摘 している。
そして、 最大の原因は、政治家、官僚、財界人といった国を動かす立場のリーダー層の「教養」が不十分だと指摘 しているね。
そして、「教養」を身につける方法は、ただ、一つ、「読書」だ と 藤原 氏はいう。
私 :ところで 、「社説」 は、 学生は就職活動 でアピールできる即戦力の技能を磨くことに追われ、読書を「割に合わない」と考えても不思議はなく、そして肝心の本にしても、出版界の苦境を反映してか、粗製乱造ぶりが目につく という。
だが嘆いていても仕方ない。
情報を受け取る方法は時代によって違うことを、まず確認するところから始めようという という。
まとめサイトで手っ取り早く情報を集めるのとは違った「本」ならではの魅力 や、 多様な世界観に触れる楽しさ を、 できるだけたくさんの若者に知ってもらいたい という。
読書の楽しみを教え、伝えるのは大人の役割 。
例えば始業前の「朝の読書」の試み は、 中学校では全国の8割以上が実施 しているが、 高校になると半数以下に減ってしまう。
読書量は高校までの習慣に関係する と言われている。
本との出会いを増やす方法のひとつとして、もっと活用できるのではないかと提案してい る。
いろいろな試みが必要 で、そうでないと 藤原氏が警告しているように、「無教養人」の増加で、日本の劣化が始まりつつあるようだ。
森友学園をめぐる「公文書かいざん」問題 は、その 氷山の一角 かもしれない。