もう一人の赤ちゃん
その時は、はじめての妊娠で心底嬉しかったのを
とっても良く覚えている。
妊娠検査薬で検査し「陽性反応」
なんともいえない気持ちだった。
その後、八王子市にある有名な婦人科へ行った。
でもエコ－検査で赤ちゃんが見える時期になっても
赤ちゃんの姿は確認できなかった。
医者は簡単にこう言い放った。
「子宮外妊娠か流産ですね」って。
女性にとって妊娠は一大事なのに
そんなに簡単に片付けないでほしい。
翌週、また検査することになったけど
やっぱり見えなかった。
そして帰り
翌日の朝トイレに行くと
赤ちゃんが入るであろう袋が出てきた。
その事を伝え検査台にあがり見てもらう。
翌週にでもしっかり見ようといわれたけど
待合室にいる旦那のもとへ行った私は
ものすごい腹痛にみまわれ
再び検査台にあがろうとした。
すると
検査台が血の海と化し
即、緊急手術になったのだ。
興奮して
「赤ちゃんを殺さないで！！」
そう叫んでいたという私は
点滴や鎮静剤で眠らされてしまったのだ。
目覚めたときは、赤ちゃんは影も形もなくなっていた。
きっと
今の息子がこんなに丈夫なのは
この時に星になった赤ちゃんの分もパワ－を与えてくれたのだと思う。
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