まろ0301さん
> トラック・バックさせていただきます。・・と言いながらちゃんと出来ているか不安です。
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バッチリです。ご丁寧にありがとうございました。
私からもトラバさせてくださいね。 (2006.02.14 18:29:31)

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カテゴリ: 今日のつぶやき
三十年近く、フィリピンのルバング島に潜伏した後に生還した、小野田寛郎さん。
彼の半生については、先月、中村獅童さん主演のドラマが放映され、大きな反響を呼んだそうです。私は、ドラマを見なかったのですが、今日NHKで
「生き抜く・小野田寛郎」というロングインタビューを見てみました。

一口で言うと 「ぶっ飛んだ」 という感じです。

小野田さんについては、スパイ養成機関でもある「陸軍中野学校」の出身だったこと、今はブラジルで農場を経営していること…これくらいの知識しかありませんでした。

そこから、大日本帝国に忠誠を誓った、帝国軍人としてのエリートで根っからの兵士だったのだろう…というイメージを持っていたのですが、 これが全然、違った。
まずはそこが「目からウロコ」でした。

元々は、上海で貿易商として活躍する青春時代を送られた方だったんですね。


当時の日本兵の中では、最も先進的な思想と情報を持っていたと言っても過言ではない、その人が…
なぜ、部下を失い、鼓膜をアリに食い破られ、長い月日が流れてもなお、ジャングルに潜み続けたか。
その「信念」の根底にあるのが、「テンノウヘイカ、バンザーイ!」的な精神論とは全く違う、きわめて現実的な判断に基づくものだったというのが、また驚き。

日本へ帰った後、全国から送られた見舞い金のすべてを、「生きている自分はこれから働けばいい。一番可哀相なのは死んだ人だから」と、靖国神社へ寄付。(そのことは、当時「軍国主義賛美だ」と大きなバッシングを受けたそうです)
そして、わずか1年で再び日本を出て、ブラジルに新天地を求めて、厳しい開拓事業に取り組みます。

小野田さん自身の言葉を聞いていて、本当に敬服したのは、そのあまりにも苛酷と思える人生において、徹底して彼を支えてきた「現実的な物の見方」でした。

ああいう体験をくぐり抜けた人なら、
「戦争によって奪われた、私の人生の三十年を返してほしい」
とおっしゃるのでは…そう思っていたら、とんでもない。

「終わったことはふり返らない。」
「もう一度生まれ変わるとしたって、思い通りの人生なんて送れる訳がないですから」


後に、日本で「自然塾」を主宰するきっかけとなった、「金属バット殺人事件」を知った時の思いを小野田さんはこう語っています。
「あの少年は、両親を撲殺する前に、どうして家を出なかったのだろう」。


目の前にある条件をクリアして、自分の目的を果たすために、自分の判断で動くこと。
そういうシンプルにして力強い生き方を貫くことが、小野田さんの「戦後」を「誰のものでもない自分の人生」として、豊かに実らせたのだと思いました。

死ぬのはイヤだから、生きる努力をする。


【この本、読んでみようと思っています】
小野田寛郎の終わらない戦い 小野田寛郎の終わらない戦い
番組では、作家の戸井十月氏がインタビュアーとなっていました。その、戸井さんがまとめられた小野田さんのロングインタビュー。

司馬遼太郎が考えたこと(7(1973.2~1974.9) 司馬遼太郎が考えたこと(7(1973.2~1974.9)
司馬遼太郎の、小野田さんの帰還についての論評が収録されています。

最後に。
亡くなった方に鞭打つようなことは、言いたくないのですが…
子どもたちに、「命を大切にしなさい」「生き続けなさい」と、伝えていく立場の先生たちが、どうしてわざわざアフガニスタンまで行って、無残に死ななければいけないのでしょうか。
すごく空しい思いのよぎるニュースでした。

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最終更新日  2005.09.04 01:31:31
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気になります  
まろ0301  さん
 テレビで報道されている限りでは、なぜパキスタンなのか、アフガンなのかはわかりません。
 なんか週刊誌にでかでか取り上げられそうで嫌な感じです。
 でも、本当になぜなんだろう。銃弾を打ち込まれての死なんて、何があったんでしょうか。

 小野田さんの本、読んでみようと思います。 (2005.09.04 21:27:32)

Re:気になります(09/03)  
サリィ斉藤  さん
まろ0301さん

ちょっと、感情的に書いてしまいましたが…
本当に、どうしてこのようなことになってしまったのでしょうね。
人にはそれぞれの考えや行動原理があると思うので、安易にキーワードでくくるような取り上げられ方をしてほしくないとは思いますが、「どうして」という思いが一夜明けてもまだ消えません。 (2005.09.04 22:27:11)

Re:グチってたら前に進めない~小野田寛郎「生き抜く」を見た(09/03)  
紫0204  さん
本当ですね。あの教師達はなぜアフガニスタンに行かれたのか、何があったのか。
きっと何か理由があったはずですがわからないですね。

小野田さんは私が持っていたイメージとはかなり違うようです。こちらも読みたい1冊ですね。
そして司馬遼太郎のこの本。1冊目を本日購入予定でした。「世に棲む・・・」のあと、気分を変えて東野圭吾の「白夜行」を読んでいますが、これが終わったら次のターゲットは再び司馬予定です(笑) (2005.09.05 12:15:51)

司馬さんの本  
サリィ斉藤  さん
紫0204さん

>そして司馬遼太郎のこの本。1冊目を本日購入予定でした。

司馬ブーム、続いてますね(笑)私「世に棲む…」まだ手に取れないでいるのです。司馬さんの本では、文庫で出ている対談集も面白いですよ。 (2005.09.06 08:32:10)

読み終えました  
まろ0301  さん
 トラック・バックさせていただきます。・・と言いながらちゃんと出来ているか不安です。 (2006.02.11 22:01:32)

Re:読み終えました(09/03)  
サリィ斉藤  さん

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