ふたり暮らしの手帖

ふたり暮らしの手帖

PR

プロフィール

サリィ斉藤

サリィ斉藤

バックナンバー

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07
2025.06
2025.05
2025.04
2006.02.11
XML
カテゴリ: 映画の話
第一回本屋大賞の受賞作、小川洋子さんのベストセラーとなったこの映画の原作を、私はまだ読んでいません。

実は、子どもの頃から極度の数学アレルギーの私。
はっきり言って、算数(そして数学)に限っては、私の場合学習障害だったといってもいいのではないか?と。

九九を覚えるまでは順調だったのですが、割り算でつまずいたのが運の尽きでした(笑)
(おそらく、最初の授業を風邪で休んだか、悪いクセでボーッと他のことを考えていたのでしょう)

以降、
「算数さえ出来るようになれば…」
「数学の成績さえ何とかなれば…」
と言われ続けて幾年月。



そういう訳で、「博士の愛した数式」が評判になり、続いて「世にも美しい数学入門」という本も話題を読んでいることは知っていたのですが、数字アレルギーが出そうで手を出す気になれなかったのです。

博士の愛した数式 世にも美しい数学入門

事故で負った怪我が原因で、80分しか記憶がもたなくなった数学博士と、その彼の家に通うことになった家政婦。そして、家政婦の10歳の息子。博士の義理の姉。
この4人の登場人物が過ごす、一つの季節の物語。

映画では、大人になって数学の教師になった家政婦の息子…「ルート」(なぜルートと呼ばれるようになったかは映画の中で説明される)が、一年の最初の授業で、教壇から生徒たちに語りかける…という形式で物語が進んでいきます。
これは、原作とは異なる構成らしいのですが、実は私のような人間にはとっても親切なつくりになっていました。

記憶障害のせいで、毎朝、初対面の状態になってしまう博士と家政婦。
挨拶代わりに博士が尋ねるのは



「4の階乗だね。実に潔い数字だ。」


…この会話の後で、場面が授業のシーンに切り替わり、さて階乗とは何ぞや?ということを、ルート先生が生徒に向かって実にわかりやすく解説してくれるわけで。

「友愛数」「素数」「完全数」「自然数」…
いつもの私なら、耳がまったく受け付けないであろういくつもの数学用語に、
『神の計らいを受けた絆で結ばれた』『夜空に光る星のように孤高な』


大人になったルート先生を演じているのは、吉岡秀隆。
回想シーンで、初めて幼いルートが登場したとき、その野球帽姿の子役が「北の国から」開始当時の幼い純くんにそっくりで、おばさんそれだけで泣けてきちゃったよ~(笑)

映画の中で、宿題のドリルの文章問題に苦戦するルートに、博士が問題を音読させ、
「上手に読めたね。問題の文章のリズムをつかむことが大切なんだよ」
と指導するシーンがあります。



流水算もつるかめ算もちんぷんかんぷんな私に
「本を読むのが好きな子は、文章問題を解くのも好きなはずでしょう??」
と、母がホトホト困った顔でよく言っていたのを思い出しました。んな、無茶な!とその頃は思っていたものでしたが。

私も幼い頃に、博士みたいな数学の先生に出会いたかった(笑)

悪人が一人も出てこない映画で、寺尾聰は、「半落ち」よりはまり役だったのでは?浅丘ルリ子の存在感はさすがです。
あと、阪神ファン歴が長い人には、きっと涙腺が決壊するシーンがあることと思います。
なんとなく、シニア割引で見にくる中高年のご夫婦にウケそうな映画だと思いました。

【サントラは加古隆。端正で透明感のある音楽でした。ジャケットに写っているのが「博士の愛した数式」のメモです】
〔送料無料キャンペーン中〕映画「博士の愛した数式」オリジナル・サウンドトラック-CD-





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.02.11 18:43:42
コメント(6) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: