「心から愛せる楽器」



HPの日記ページにTRの「チェロばか」ぶりを公開中ですが、「そもそも、なんでチェロなの!?」ということも書き留めておきたくてこのページを起こしました。

すべては、TRが所属している合唱団で恒例の4泊5日の夏合宿から始まります。

毎年、この夏合宿の期間中には、くじ引きで各パート1~2人の小グループに分かれて「声楽」のアンサンブル大会をしています。各グループが自由曲の選曲から始めて4日間で課題曲と自由曲の2曲を仕上げるところまで練習をもっていくのです。普段、大人数で合唱を練習しているときとは「ひとあじ」も「ふたあじ」も違う「密度の濃さ」で音楽と接することができる絶好の機会になっています。

ところが、この団体の主催者である指揮者の先生が

「今年は、声楽のアンサンブル大会ではなく、器楽のアンサンブルを聴かせてください。楽器の種類は問いません。みなさん好きな楽器を持ってきてくださいね(笑顔)。」

TR(独白):えぇっ!楽器なんて、小中学校のリコーダー以来マトモに触ったことない~(;;)。
普段の声楽の練習も片手鍵盤で「ぽちぽち」確認する程度だし・・・・。

目の前まっくら。
ふと、周りを見渡すと、「ヴァイオリンだ!」「チェロだ!」「フルート持ってこ!」「シタール(1?)あったよねぇ!」などなど色めきたっています。

いったい今年の合宿はどうなることやら・・・と期待と不安でいっぱいだったのですが、みんなホント多才というか、いろんな楽器を合宿所にもってきていました。
はては、「ずっと前からフルートやってみたかったの!」と、この夏を機会に新しい楽器を買ってもってくるひともあり・・・。(夏のボーナスつぎ込んだ?)
懸案(1?)の「器楽アンサンブル大会」もホントいろんなグループがあって、なかには「プロ顔負けかも!?」というような、スゴいアンサンブルを聴くことができて最高でした。
(TRは、愛器「ギロのジローさん」と共に「S高原かえる隊」で参加しました。)

そして、TRは4泊5日のうちにいろいろ吹いたり、弾いたり、鳴らしたりさせてもらいました。

・クラリネット:「ぽーー」おぉ、思ったよりもしっかりくわえて、しっかり息を入れるのねぇ。
・フルート:「ふぉ~、ひょ~・・・」む、音が鳴らん。(イラチ)
・アジアンな竹のハンドベルみたいのん:「からん、からん」ふふ、楽しい。(ゴキゲン)

そして、チェロ・・・

TR:でかっ!弓の持ち方・・・えっ、おやゆび曲げるの!? ああっ「ぴきーん!」(指のツる音)

チェロの持ち主、Aさんに指南を受け、どうにかチェロを抱えているTRを脇からみていたIパパさんは、

「おっ、TR、なんかサマになってるやん!」

TR:・・・そ、そうかな?(*^0^*)(ご満悦。ネは単純なTRです。)

そして弓を引いてみると、

「ぶぅぅぅぅん・・・・」

TR:「な、なんか、いい感じ・・・」(トキメキ・・・)

そして、合宿の最終日の指揮者の先生のひとこと。

「ぼくは、器楽奏者には声楽を、声楽をやっているひとには器楽を、と両方やってほしいと思っています。みなさんも、これを機会に『心から愛せる楽器』と出会ってほしいです。」

「心から愛せる楽器・・・」

合宿所を後にして、S高原からの帰路を走る路線バスのなか、TRは「チェロ」への熱い想いをつのらせていたのでした。

(2003/09/01記)


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