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2008年01月18日
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カテゴリ: 戦争ゲーム
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大国アメリカが没落した後の世界を想像しています……
その御伽噺第254話です。

「1万年前?」
 加藤がききかえした。
「そんな空飛ぶ文明があったのですか?」

天皇はしっかりうなずいた。
「それなりに伝説が残っています。ナスカの地上絵とかね。もっともあれは飛行石とは関係ありませんが……ナスカの民族に空を飛ぶ神の伝承が伝わっていた。つまり飛行石文明です。その伝承が空からしか眺めるとこのできない模様を描く文明を育んだのです」

「ところで……」
 それまで黙っていたキムジョンナムが急に口を開いた。

 確かにそれは問題である。石油や天然ガスなら海上に油田基地を建設し穴を掘って吸い上げれば良いが、鉱石となるとなかなか難しい。天皇は笑った。

「まあ本当に潜水艇につるはしを持たせるようなことをして採掘することになるでしょうね。が、飛行石は油やガスとは違う。少しの塊でも十分エネルギーを放出できるのです」
 と、天皇がいった。

「地上にも飛行石はあるでしょう?」
 と、今度はキム“教授”がいった。
「地上でならもう少し簡単に採掘できませんか」

「簡単に採掘されてしまえば主導権を失います」
 と、天皇がいった。そして、
「まず、飛行石の結晶をつくるための失われた技術を取り戻します。キム“教授”らが持っている飛行石はチョンジンの核爆発で偶然結晶になったものです。飛行石の結晶は大変な力があると予想されます。この力は宇宙にも進出できるほどのものなのです。運用を間違えば、核戦争以上の悲惨な状況を生んでしまいます。実際、我々の伝説でも飛行石によるものと思われる古代戦争に関するものがあります。旧約聖書に出てくるソドムとゴモラの話も実話として考えると破壊のエネルギーはどうやら飛行石によるものらしい」
 と、いった。

それを聞いて加藤は自分が若い頃に見たアニメーションを思い出していた。空を漂う巨大な遺跡をめぐる冒険活劇だったと思う。その遺跡にはまさに飛行石と呼ばれるものが埋め込まれ、音声認識システムでロボットたちが飛び回り、結晶からは核兵器にも匹敵するほどの光線が放たれていた。



「それにしても」
 と、今度は加藤がいった。
「なぜ、私たちはここにいるのです?」
「それはですね」
 と、天皇はモニターのスイッチをカチカチといじりながら、

 と、いった。

加藤は、そういわれてあらためてこの場にいるメンバーを思い浮かべた。万世一系の天皇がいて、日本国総理だった加藤がいて、最後の総書記だったキムジョンナムがいる。それなりに政治の中枢にいた人物である。

「我々が政治の表舞台にいれば、必ず東アジアは分裂し争いが起きます。だが、一つのチームにまとまって裏から支えれば効果的な支援が可能なのです」

加藤はやはり驚かざるを得ない。

でも、なぜ潜水艦に乗っているのだろう。



続く。











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最終更新日  2008年01月18日 08時43分32秒
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