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2008年12月12日
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カテゴリ: ブログ小説
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坂の上の雲と戦争ゲーム

今日のノート

キャナルシティ博多

敵地で活動する特殊部隊の隊員と海外で活動する外交官は、ともに一国の総理が務まるくらいの構想力が必要とされます。彼らの一挙手一投足がすなわち母国の将来に直接的に影響するからです。

今、一人の特殊部隊員は「キムジョンナムの居所を探れ」という命令を受け取りました。彼はその先のキムジョンナムを拉致する可能性も視野に入れました。彼を拉致すれば北朝鮮の野望は潰えます。命の無駄な消耗も避けることができます。

彼は難民たちでごった返していたショッピング・モール「キャナルシティ博多」に着きました。果たして何人もの難民があちらこちらのショップで品物を物色しています。お金など払う必要がないので取り放題なのですが、掠奪といった殺気だった感じはありません。まるで買い物しているようです。彼らは気に入った品物があるとレジに持って行きます。そして精算してもらうのですが、お金は払わないのです。その様子は隊員のかけているめがねの小型カメラを通じてコマンドセンターに送られています。

そのとき彼は難民とは違う動きをしている人間をとらえました。その歩き方を見て兵隊だ、と直感しました。服装は民間人と替わりありませんが耳にイヤホンを付けています。目つきが鋭く油断無く辺りを見回していました。隊員は気がつかれないように人混みに紛れ、地下へのエレベーターに乗り、ハンバーガー店に入りました。丁度昼時なのかごった返しています。

キャナルシティ博多

彼は難民の注文の仕方を見ていました。シートに書かれたハングル文字を指さしながらけたたましく何かを言っています。彼もそれを参考にしながら注文をとりました。隊員は韓国・朝鮮語が話せませんが、この状況で日本語を使うわけにはいかないので、黙って指さしました。店員も黙ってうなずきます。若い女性でした。いつものスマイルはありません。緊張しているようです。奥に注文を通しました。そこで初めて隊員が注文したのがハンバーガーとフライドポテト、コーヒーのセットだというのがわかりました。トレイを受け取ると席を探しましたが、一人用の狭いところが開いていました。そこに座りハンバーガーをぱくつきながら店内をぐるりと眺めます。自分の見た景色がそのまま送信されているはずです。

胸のあたりがブ、ブ、ブと振動しました。コンタクトをとれという合図です。彼は通信するためにトイレを探しましたが店の外に出ないとありません。せっかくのハンバーガーでしたがそのまま置いて店を出て少し先にあったトイレに入りました。さらりと大の方に入ってうっときました。臭うのです。使い方が乱暴なのかひどく汚れていました。彼は通信機を出しました。液晶画面にデータが映ります。

『傍受した会話を解析。キムジョンナムは福岡県庁にいる。確認されたし』

福岡県庁へのルートとキムジョンナムの写真が出ています。彼のめがねを通じて記録された会話が情報部の連中によって解析されたのでしょう。大した技術です。彼は近くのエスカレーターから地上に出ました。


 彼は周りの景色を確かめながら歩き出しました。











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最終更新日  2008年12月12日 12時20分29秒
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