2004年10月26日
XML
カテゴリ: 時代
1 何を基準にするか?
 過去 (ただし無形の) を比較基準にすること。
 昔は良かったのノスタルジーなんかではない。

 人類は、より豊かでなくより文化的でもなかった昔の方が、人類一般の共通の育ち方に近く、人類のいろんな精神的に‘良しとするもの・ベースにするもの’が、過去のあり方から産まれているからだ。
 変化は当然あるし必要だろう。だが過去の否定は、人という生き物を頭で作ろうとすることになる。
 今の子の変化は、頭だけで生きているかのような、一昔前の宇宙人のようなイメージの子がときに現れているということだ。

 過去?・伝統?・素朴? なんというか、何か自然さが歪んで事件を起こしている。
 それは過去との違い。過去に育った大人とのベースの違い。
 そのベースが何かということが焦点なのだ。




 昔風にいうと、頭でっかちな安心をしようとすることで結局不安に育つ、ということかな。
 兄弟が少なくなることで、子供が未熟になると予言されていた現象だと思う。

 それを解決することが、子供が強くなること。トラブルを抱えながらも群れで遊ぶこと。 らしい。


 現実感というのは、りくつでいうと、対象や環境との交流(フィードバック循環) 経験であり、何かをして何かの反応が返ってくること。その成り行きで環境を良くもでき悪くもできること。だから自分は環境を守らないといけない、と思うこと。
 世界を「モデル」として把える力は、交流行動(多面な試行錯誤)によって生じる。

 (ある程度ものがわかると、そこで試行錯誤が止まって、よくできたゲームの方が交流経験になってる、なんて子もいるかもしれん。)

 何もできないまま何かに従って平和に安心を守っても、現実感は薄く、世界は記号に近い気もして、理由のない不安にかられるのはむしろ認識が健全なぐらい。
 リアル・ナチュラル・自然・自分の存在感、・・・そういったもの。 それが言葉でなく手に入れていること。

 まあ、人間関係の面では、もともと自然にはいかないのかも。
 自分もそれは難しいしな。 こうやって書いちゃいるけど。

 ただ自分にはできなくても、人ができなくて諦めるのを黙っているのが正しいってわけでもないし。




2 どうするのか
 「子供がいろんな人に接せるように、大人から接触が大事。
 さらに、大人から人付き合いを学びなおさないといけない。」 だそうだ。

 ――いいことだけど、はたして時間を戻すようなやり方が可能なのか?
 問題の一つは、大人こそ子供よりも引っ込み思案なので、学力と左右翼の対立が裏で絡むと、放り出すほうが無難だと思いそうだ。
 まして、これからは地域社会の人口流動が激しくなりそうだ。


 実社会でも楽天でも、そんな姿が見えることがある。
 そんな大人たちが学びなおすのは難しい。

 (佐世保の事件だって、親が子供にどうだったかというよりも、バスケットの送り迎えを他の親とで協力できるようにしてやらなかったことが、大ストレスの原因だ。
 そういうのは、大人たちの「自分の生き方」の問題なんだと思う )

 大人が答えを作って子供に与えるのは無理かもな。
 大人は大人として、「人として生きること」を考えるべきではなかろうか。

 ま、子供は大人のあり方のさらに先に進もうとするものだ。大人がどんなやり方にしたって、子供はその先の問題を見つけ出す。高尚にも汚くも。
 生きるテーマは、大人も共有しているはずだと思う。それを見えを張らずに、見せたほうがいいだろうと思う。



3 言葉、世界
 この世を宇宙人のように抽象的に見ていれば、――世界は記号ならば――命へのトンチンカンさや、言葉が悪意の極端行動につながっても当然なんだろう。

 けんかが減れば、安心して言葉のラフさが増える。
 子供同士の言葉は、ラフが身上だったりする。 単純に言えば、理性で会話するなというようなものだ。
 一方では、世界が記号ならば、言葉で簡単に傷つく。


 あるとき、甥が留守のとき同級生らしき者から電話がかかった。
 その父が取った。誰のどんな用かと軽く聞いた。相手は答えなかった。
 でその父は、性格の悪い友人だと見なして、電話を切ったそうだ。

 なぜ答えなかったのか?
 大人へのプライバシー意識?、
 大人とは話のできない「言葉感覚の未発達」なのか? 



 大人が日常使っている生の言葉はどうなんだかな。
 僕には―たぶん日記を書くほかの人も―、生の言葉の自分らしいモデルを作りたくて日記を書いてることが多いんじゃないかと思う。-くせによるけど。
 僕には生の言葉へのいい影響があった気がする。-くせによるけど。



4 不安
 しかし、

 被害者になる過敏さも、どうしようもない自分かってな鈍さも、子供に限らない。
 成人を越えた大人で、ネットサーフィンで散見する。
 はっきり言って異常な例だと思うのがある。行動というよりも、知能が異常だ。
 それもまた、昔はヒステリーの一言で済んでいたことかもしれない。ネットだから、見る率が増えただけ。
 ・・・・・
 新しい現象なのは、ただ「大人の不安」の方かもしれない。
 だとしたら、大人が正気とは何かを追求することで、自分に耐久力をつけるべきなんだろう。
 そういう大人たちが答えかも。



 あるスーパーのトイレで、自殺したいとか、これまで誰も愛したことがないとか、の落書きがあったそうだ。
 ストレスというよりも、存在の不安・疑いのようだ。

 こういうのは、親の不安を映していると思う。
 子育て不安は、社会不安だったり、大人同士のコミュニケーション不安とつながっていて、
 ‘人類の未来は今よりもよくなる’というビジョンが崩れた、バブル崩壊以後、子供の奇妙さが目立ってきたと言われる。
 そういう以心伝心的な影響なら、子育ちの時間差抜きに現れてもおかしくない。

 大人「たち」が、世界の未来に向かって「ストレスに強く」なろうとすることが必要じゃないか?
 新人女性歌手の歌を聴いてると、かなり抽象的に世界への決めつけと軽蔑と苦しさを自慢しているような歌詞で、まるでネットの猿真似だが、自慢ではなく本気で歌っている。
 要するに行き詰まった世紀末、という気がする。






 再放送予定 10/31 日曜深夜 午前2時21分~3時51分 総合テレビ
 11/6。その後の展開を放送する予定らしい。



「佐世保小6HP殺人」私的総目次
子供問題








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年10月31日 15時27分16秒
コメント(0) | コメントを書く
[時代] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

素ー

素ー

お気に入りブログ

クリアーの鳥 如月の弥生さん
アートStep 水彩画&… 卯月はじめさん
かりん御殿 かりん御殿さん
くさむしり ネコのケツさん

コメント新着

さくら・Y @ Re:こんにちは 読んで頂ありがとうございます。素一さん…
sakuma  masao @ 9/12発信毎日新聞委員会「大きな声では云えないが、天皇に定年を」拝見 本文とタイトルの毎日新聞記事読んだ。 …
素ー @ おやおや、それはそれは SERA10さん >素ーさん >>SERA10さ…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: