北海道に住んでいたころ冬になればストーブが必須である。ストーブと
言っても温かい地方の人は分からんかも知れない。暖房用のでもある
が、炊事用でもある。今ではガスとか灯油があるけど昔は薪か石炭か
どちらかであった。何れにしてもその燃料はどこからか調達(購入)しな
ければならなかった。
何年か薪ストーブを使った時代があってその頃は薪割りという仕事が確か
中学生の頃だったと思うがあって大部分私の仕事であった。今の人たちは
知らないと思うが薪割りには鉞(まさかり)と鉈(なた)という道具が
必須であった。
鉞(まさかり)
鉈(なた)
鉞は大きな頑丈な木の株を台にしてその上に輪切りにした木を置き
上段から振り下ろして割るのである。そうしてストーブに入る大きさに
なるまで割ってゆく。時代劇など古い映画でそんな場面が出てくるから
憶えている人もいるだろう。あれはかなりの重労働だった。
鉈(なた)はそれを更に細かく切ってゆく時に使う。つまり焚付の時に
火が付き易いように細く切るのだ。焚付にはガン皮という白樺か何かの
木の皮を使った。これはマッチで火がつけやすいのである。新聞紙を丸
めて使う場合もあった。
寒い朝に起きて部屋がまだ冷たい時にストーブに火をつけ暖まるまで、
寒くて大変である。部屋が暖まるまで30分やそこらはかかるからである。
今みたいに冷暖房完備の時代とは違ってそりゃ~大変だった。
極楽とんぼは楽でいいが、人間が軟弱になる。艱難辛苦、臥薪嘗胆は
人間を強くするものである。その割りにはこの私も大したことはないのは
一体どうしたことか・・・
PR
カレンダー
フリーページ
キーワードサーチ