源にふれろ

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September 23, 2012
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『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(増田俊也・著)読了。
大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。図書館で半年待ったが、その
甲斐があった。上下2段組み700頁という大部なのだけれど、読みだし
たら、もう止まらない。手が空いている時間はどこでも、ずっと持ち
歩いて読んでいた。こんなに読書の興奮を味わわせてくれる本は
3年に1度もない。取材期間18年とあとがきにある通り、徹底的な一次
資料、生の証言が横溢していて、世間に流布している「通説」を悉く
ひっくり返していく。その原動力は作者の木村政彦に対する愛だ。
木村とその師・牛島の師弟愛に倣ったかのような、人生を賭けた、一心


木村は力道山の卑劣な行為によって、たしかに敗れたかもしれない。
そして、その敗戦のために、悔恨に満ちた後半生を送ったかもしれない。
しかし、この労作によって、木村は、作者の意図通り、いやそれ以上に、
名誉を回復した。
人というものは、ある一時期のみを切り取って評価されるのでは
ない。死後にその一生を俯瞰されて初めて、その人となりがわかるのだ。

それにしても、木村政彦の桁外れの練習量には度肝を抜かされた。
声を出して、のけぞった。人間わざではない。勝負とはここまでして
望むものなのか。木村の柔道に比べれば、現在の柔道なんて、本人が言う
ように、「豚がやる柔道」かもしれない。ロンドン・オリンピックなんて
正視に堪えなかったに違いない。




【BOOK】木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか








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Last updated  September 24, 2012 12:06:57 PM
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