せび邸

せび邸

2004.07.22
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カテゴリ: 映画
ロマン・ポランスキーの映画は好きです。

譬えていえば、三浦友和? (汗)
極限まで普通に徹しようとすることで、表現する人の内部にある普通でない部分が逆に浮かび上がってきて、素敵な不調和音になるっていうか。。(汗)

かつては前衛的な作家と言われた彼は、ある時期「もう自分には前衛が理解できなくなったから」とかいう理由で「反時代的な映画」である(と、彼が言う)「テス」を撮ったらしいです。それはすごくいい作品だったらしいんですが、残念ながら見てません。。私が初めて見た彼の作品は「フランティック」でした。
しかもテレビで。。
しかも途中から。。(汗)
肩の力がいい感じで抜けたテンポとカメラワークで、ハリソン・フォードの動きがおっかけられてるのが目に入って、そのまま見入ってしまいました。サスペンス映画をサスペンス映画の手法を使わず、優雅に仕上げたって感じがしました。

「ナインス・ゲート」でも、オーソドックスな構図は完璧な照明によって、ロマン派の絵画に譬えられるほど綺麗な世界を構築していました。そのケレン味のない世界で主人公を演じるジョニー・デップは、思う存分見事なケレン味を発揮していたように思います。


それと、もうひとつ。
これは私見になりますが。。
映画の序盤で主人公コルソと関係を持つレディが、物語からそのまま消えたと思わせながら終盤に現れ、黒ミサ(?)を行おうとします。コルソと関係を持っていたという事実が、この場面の生々しさ、不気味さを盛りあげるんですが、このあとこの女性は殺され、物語は映画のクライマックスで違った局面を迎えます。
で、このとき、こんどはコルソ、謎の女(=ルシファー)と関係持つんですよ。
相手を間違えた契約をやり直す、みたいなそっけない描写なんですが。。(関係を持つことが契約を交わすことのように扱われるんです)この2つの場面があるからこそ、最後のめちゃくちゃ簡潔なシーン2つに説得力が出てくるんと思うんですヨ。
逆に言うと、そこまで計算して、簡潔なラストにしてるんだな、と。私は感心いたしました。


この映画、ほんま、おもろかったっ。
けど、どっちかゆーと、三浦友和のヘンさのこと、書きたかったぞっ(笑)





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Last updated  2004.07.23 00:40:12
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Comments

セビセビ @ Re[1]:元気です(06/17) blue rose2792さん あそことはまた別のあ…
blue rose2792 @ Re:元気です(06/17) それはなによりでした。 ほっといたしま…
セビセビ @ Re:やっぱり!?(01/22) せしるんさん おぉ。。 だいたひかる…
せしるん @ やっぱり!? 私も鳥居みゆきを見たとき、戸川純を思い…
セビセビ @ Re[1]:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) sally-1020さん ご無沙汰っす^^ 絶望…
sally-1020 @ Re:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) ご無沙汰しております。 先日は有難うご…

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