せび邸

せび邸

2005.04.22
XML
カテゴリ: 映画
CM撮影で単身日本を訪れた初老の俳優。

言葉も通じない異国の街で疎外感を味わうふたりは、互いに惹かれあっていく。。
てなふうな物語です。

ここで描かれる疎外感は、実は旅行者が抱える疎外感であると同時に、日本という国、社会が抱える疎外感だったのかもしれませんし、現代を生きるすべてのヒトが抱える疎外感かもしれないと思います。ひょっとして日本の新感覚映画って、実はこういう映画を撮りたいんじゃないかと思うような作品でした。ディテールというか細かいエピソードが今ふうの邦画によく見られるものが多かったんです。それなのにこの仕上がり具合の違いはなんだ?と、かつて邦画ファンだった私はがっくり膝をついたのでした。。いや。。昔の邦画は名作の宝庫なんですがね。。
この映画、ほんとに東京って街をよく描いてると思います。
東京にでてきたばかりの頃の関西人の私にも、東京の街はこんなふうに見えたよなぁ、と、懐かしく思い出したりもしました。

あるいはソフィア・コッポラが今ふうの邦画に精通していて、それふうに仕上げたのかな、とか、考えながら見てました。アメリカの映画業界の人って、勉強家多いみたいだから、もしそうであっても驚かないし、そのほうが自然な気もしました。日本のどの映画作家が撮る東京よりも小津の撮った東京に似ていたのが不思議でした。

って。。

あれこれ想像するのも映画の楽しみのひとつですしね(^◇^)ケケケ

んなわけでソフィア・コッポラさんにもし何かひとつ質問できるとするなら、「小津の東京は意識しましたか?」に決定っ(笑)。「邦画では繰り返し家族や対人関係の崩壊ぶりが描写されるんですが、それについてどう感じますか?」でもいいかな?(と、わけわからんことを楽しそうに考えているせびであった。。笑)


俳優役のオジサンとと若い人妻が一緒にTVで見てた映画の1本は、フェリーニの「甘い生活」だったと思います。そういやこの映画、東京が舞台の「甘い生活」といえないこともないな、と思いましたです。いや、たぶんそうなんでしょうね。
やっぱ、エビ8尾(10尾満点)くらいは、いってる映画でしょうなぁ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.04.23 04:27:02
コメント(4) | コメントを書く
[映画] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Comments

セビセビ @ Re[1]:元気です(06/17) blue rose2792さん あそことはまた別のあ…
blue rose2792 @ Re:元気です(06/17) それはなによりでした。 ほっといたしま…
セビセビ @ Re:やっぱり!?(01/22) せしるんさん おぉ。。 だいたひかる…
せしるん @ やっぱり!? 私も鳥居みゆきを見たとき、戸川純を思い…
セビセビ @ Re[1]:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) sally-1020さん ご無沙汰っす^^ 絶望…
sally-1020 @ Re:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) ご無沙汰しております。 先日は有難うご…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: