せび邸

せび邸

2005.09.04
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カテゴリ: 映画



こういう企画があって監督が決まったのか、この監督が企画したのか知りませんし、知らずに語るのはどうかと思うからです。映画産業に関わっている方々をうらやましいなぁ、と思うのは、鑑賞にかかせないであろうこういう情報を入手しやすそうだからです。

漠然と想像できるのは、私のよく知らない原作者のファンたちが映画館に足を運び、映画館の雰囲気が普段とはちょっと違うものだったのではないということ、それと、配役にはそのファンの方々に支持されやすい役者の方々が選ばれていたんだろう、ということです。
てゆーかまぁ、配役に関しては、個性的な演技派せいぞろい、といったカンジでしたね。。私は楽しめましたが。。みなさんあまりに個性的なので、<背景に徹する>かの役柄だった黒田福美(ずーーっと画面に映ってるにもかかわらずほとんどセリフがない!)がかえって目立って見えたほどでした。

舞台劇風に仕上げてて、役者の芝居をじっくり見せるという形でしたけれど、私の好みで言わせて頂くと、もう少しコメディタッチでもよかったんじゃないかと思いました。杉田かおるの夫役に鶴見慎吾を配し(金八の子育てカップルw)、薬師丸ひろ子に絡ませる(「翔んだカップル」カップル)という遊び心?がありながら、妙にシリアスでサスペンスでホラーなタッチにこのストーリーというのでは、わたし的には笑いたいのに笑えないシーンが続出でした。
いや。。そこをあえて笑ろてましたけどね。。汗

最後の方で、殺された女性を天女か聖母にダブらせようとするシーンがありましたが、あれは監督の意図なのか製作者の意図なのか、気になるところです。なんとなく中川信夫監督の「東海道四谷怪談」のラストを連想しました。

また、気になるところといえば冒頭部分にもありまして、主役の役所広司が都心の仕事場から殺人事件の舞台となる湖畔に向かうところです。
役所広司の運転する車が緑に囲まれた細い道を走るシーンが数カット続き、通常こういう場合(ハリウッド映画的文法にのっとると)、各カットの緑の色調は統一されています。同じようでいて少し違う絵が続くことで、東京と湖畔の物理的な隔たりを表現し、時間の経過を表現し、あたかもこの世から幽玄の地へ移動したかのような効果を得るわけです。この世と幽玄の地とは、ケとハレと言い換えてもよいかもしれません。つまり、「この世のもぼではないモノ」との出会いの舞台設定をするわけです。

これがどういう意図なのかも、気になるところです。
また夫婦役の役所広司と薬師丸ひろ子が初めてふたりきりの室内で言い争うシーンでも、窓の外の風景がハレーションを起こしてます。
このことと役所広司が「よく光に目がくらむ」ことは関係あるのか、ないのか?
ゆっくり考えてみたいのですが、ヒマがありません。
どなたかかわりに考えて下さい。。汗

あと、もうひとつ。
私にとっての最大の謎は、実は冒頭のほうにあります。
役所広司の愛人役の女性が、東京から湖畔まで役所広司を追ってくるのですが、役所広司よりほんの少し(20分くらい?)遅れただけで湖畔に到着するのです。しかも役所広司は車で移動したのですが、彼女はそうではないらしいのです。
彼と彼女は前夜共に過ごしています。
普通に考えると、ありえない移動速度なのです。
このことと映画の最後の方の、天女風の演出(ええ。。彼女が殺される女性です。。汗)とは関係があるのかないのか?

そしてこの映画に隠されたストーリーを私に教えて下さい。。





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Last updated  2005.09.05 00:38:11
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セビセビ @ Re[1]:元気です(06/17) blue rose2792さん あそことはまた別のあ…
blue rose2792 @ Re:元気です(06/17) それはなによりでした。 ほっといたしま…
セビセビ @ Re:やっぱり!?(01/22) せしるんさん おぉ。。 だいたひかる…
せしるん @ やっぱり!? 私も鳥居みゆきを見たとき、戸川純を思い…
セビセビ @ Re[1]:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) sally-1020さん ご無沙汰っす^^ 絶望…
sally-1020 @ Re:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) ご無沙汰しております。 先日は有難うご…

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