せび邸

せび邸

2005.12.16
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カテゴリ: 映画
これ、退屈はしないのですが、とっても眠くなる魔法の映画でした。

ま、でもなんかひねくれ方がフランスぽくてかっこよかったですよ。
この映画には原作があって、それはマンガらしいのです。世界観とか人物の詳細については、鑑賞者がある程度の知識を持っていることが前提になってたようです。残念ながら私には、その知識はありませんでしたが、その分、謎が多くていいカンジの映画に思えた気がします。

3人の主要人物は生身の人間が画面に映っていましたが、あとの人物はすべて3Dポリゴンだったようです。なのでFFのムービー・シーンを見てるみたいな気分になります。その「軽さ」というか「ピュアさ」を好きになれるかどうかが分かれ目かもな、と思いました。

世界観もFF、ブレードランナー、フィフスエレメント、の延長線上にあったようです。
これといって目新しいものはありませんでしたが、ブレードランナーがある意味アメリカ的な価値観で未来都市のリアリティを追求していたことに対し、こちらはフランス的(ヨーロッパ的)な精神性を追求していたのかな、と。
これはまた、アメリカ映画と邦画(あるいは日本製のRPG)の違いでもあるかもです。

エジプトの神である「ホルス」を登場させたところはちと新鮮でした。物語はそのホルスが、不死の期間の終局を迎え、生まれ変わるために人間の体を借り、神の子を身ごもることができる女性(誰でも身ごもれるわけではないらしい)を探す、というものです。


1つめは、再生しようとするホルスの物語
神々の国(?)においてホルスは反逆罪による死刑を言い渡されたが再生のチャンスを与えられた。7日以内に未来都市NYにいるジルを探し出し、人間の体に乗り移り、彼女を妊娠させねばならない。医療独裁都市と呼ばれるNYでは、人工器官が普及しているのだが、人工器官を入れた体にホルスが乗り移ると、人体は破裂してしまうのだった。

2つめは、ニコポルの物語
未来都市NYにおいてニコポルは、反逆罪により冷凍刑務所に収容されている。刑期は30年。29年目に、(ホルスによって?)ニコポルは脱走させられる。30年前のヒトであるニコポルは、人工器官を使用していない。ホルスはニコポルに乗り移り、ジルと関係を持つ(ジルから見るとホルス=ニコポルは、2重人格者に見える)。ニコポルはジルに惚れてしまい、ハッピーエンドを求めようとする。


3つめは、ジルとジョンの物語
異次元人かもしれないジョンは、ジルと同族らしい。全宇宙に数人しかいないという「神の子を身ごもることのできる女」ジルを、地球に連れてきたのは彼である。
ジルとジョンとは、親子とも恋人とも師弟ともつかない強い絆で結ばれているが、なにかしらわけがあって、ジョンはジルを地球に置き去りにしようとしている。


原作を知らない私には、こんなふうにだいたいの話しか分かりません。
だいたいの話をいろいろ聴き集めて、頭の中で組み換えしつつ、ひとつの物語を推測する、という形式は、映画というより現実での行動に近いですね。
現実世界では「こちらから尋ねる」というアクションも起こせることがありますから、現実よりも禁欲的ですね。
映画館のシートに腰掛けながら、あるいはリビングのソファにもたれながら、寝転びながら、日常行っているような形式の思考をゲーム感覚で頭の中で行う楽しさが、この映画の楽しさだと思います。


結局どうなんやろ?
えびは6匹くらいですかね。。





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Last updated  2005.12.17 17:28:31
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Comments

セビセビ @ Re[1]:元気です(06/17) blue rose2792さん あそことはまた別のあ…
blue rose2792 @ Re:元気です(06/17) それはなによりでした。 ほっといたしま…
セビセビ @ Re:やっぱり!?(01/22) せしるんさん おぉ。。 だいたひかる…
せしるん @ やっぱり!? 私も鳥居みゆきを見たとき、戸川純を思い…
セビセビ @ Re[1]:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) sally-1020さん ご無沙汰っす^^ 絶望…
sally-1020 @ Re:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) ご無沙汰しております。 先日は有難うご…

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