セキのMH・G・P&2日記!

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【未知なる生物】10章[闇の記憶の物語編]






体のいたるところが痛む。
右腕、左腕、右足、左足、頭、全てが・・・

まだ目の前は暗い
ただ一つ分かることは痛みと、悲しみ、そして怒りである
なぜこんな感情が湧き出すのかが分からない

「完成じゃ!!」

一人の老人の声がした
遠くのほうから大勢の人たちの歓喜が沸き起こる

目の前から黒いものが取り除かれた
今度はあたりを伺うことができた
大勢のハンター達がいる

皆武器を背負い、兜を被り、鎧をまとっている

皆俺を見ている
それは新たな希望を得たような顔である。

そのハンター達が憎く思えてきた・・・
(殺したい・・・殺したい!!)
しかし体が動かない

(動きたい!!そしてこいつ等を殺したい!!)

俺はもがいた
意識の中で・・・
どれだけハンター達を殺したいのか分からない

そのまま俺はどこかに運ばれた
小高い丘が見える

ハンターが俺を運ぶために前に二人後ろに二人いる。
とても小柄である
(こんなに小さい・・・なぜだ・・・)

ハンター達はとても小さい
すぐにでも潰せそうだ。


しばらくすると唐突にハンターが叫んだ
「来たぞ!!」

「よし!逃げろ」

「完成品の相手の初戦がレウスとはな・・・」

ガチャン!
という音がして
俺の体から何かがはずされた

そう言うとハンター達はそそくさと逃げていった。
俺の体が動くようになった

気分がいい

すぐにでもハンターの元に向かいこの拳で・・・
(こ、これはっ!!)

そこで見たのは最悪の光景・・・
自分の拳ではない。
龍の拳
龍の爪
自分の体を見回した
翼がある、強靭な脚がある
そう、俺は龍になっている。
体のいたるところが鎧が装備されている

ガルルァァァッッ!!!

空からレウスが舞い降りる
その目は悲しみと怒りに満ちている

レウスは俺に語りかけるように吼えた
グギャァォォン

その咆哮には同族に対する悲しみと人間に対する怒りが聞こえる

俺が宿るこの龍の悲しみに俺は・・・答えた




10章---完---
龍の悲しみ、龍の怒り
その怒りがついに爆発する。

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