日韓夫婦の心の旅もよう

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(7)オープンマインドな義父


 何かにつけ「ここは韓国なんだから韓国語を話せ」と言いたがる。
 私の語学力ではかなり苦しいが韓国の家族には韓国語で話す。
 だが、子どもには日本語を教える意図もあって、ずっと日本語を使っている。
 以前日記に書いたことなので重複してしまうが、私が子どもに日本語を話すのが気に入らなかったのだろう。酔っ払った義父が私を指差して怒ったことがある。
 私も義父の態度と怒る理由に、腹を立てた。
 そのときは日本人である私や日本までもが否定されたような気がしたのだ。

 夫が私の援護にまわり、義母に電話をして怒った。
 義母は「指なんか指してない!」と義父をかばった。
 指を指したか指さなかったかは、私としてはどっちでもよかったんだけど、義母はどうも、私がめちゃくちゃなことを言って怒っていると言わんばかりにブリブリ怒っていたらしい。

「そんなに日本語がイヤなら、だれが行くもんか」
 しばらくの間、子どもを実家に連れていかない、という報復措置をとった。

 夫はいつも私をかばってくれるのだが、このときばかりは、
「どんなに腹が立っても、年上と喧嘩したらダメなんだよ」
 と、ため息をついて諭すように言った。
 夫も板ばさみでかわいそうだ。

 しばらく経つと、両親が我が家にお越しになった。
 いつものイカの天ぷらも持って。
 私はそっぽを向いていたが、義父は笑って私に何度も話しかける。
 先に心を開いたのは義父だった。
 私も意地を張るのをやめた。
 翌日からさっそく「子ども連れて来い」の電話が入るようになり、もちろん連れて行きました(笑)。

 またあるときは、夫と義父が衝突した。
 両親が我が家にお越しになったときのこと。
 子どもを座らせてミルクを飲ませていたのだが、義父が寝かせて飲ませようと子どもを後に押したのだ(※義父は子どもがミルクを飲む姿勢にもチェックを入れる細かさである)。

 それを見た夫は大声をあげた。
「どうしてこんな小さな子のお腹を強く押すの」

 夫が本気で怒ると私も手がつけられない。
 義母も夫の気性の激しさをよく知っている。

 何かいいたげな義父に、義母は「いいから帰ろう」と義父を連れて帰ってくれたので、事無きを得た。

 翌日は義父から夫に詫びの電話が入った。

 ビジネスの社会では計算ずくで謝ることもあろうが、家族間で、しかも年上には従えという文化の国で、義父は子どもたちに謝った。これは、多分心が開いていないとできない行為だと思う。

 ちなみに、その後、義父は「韓国語を話せ!」とは言わなくなった。

 外国暮らしって大変だなあと感じていたのだが、いきなり外国の嫁が来てしまった両親も同様、いろいろ大変なのだろう、と推察する。

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