さまよいの記

さまよいの記

OLYMPUS OM-2

om2.jpg
OLYMPUS OM-2+ZUIKO50mmf1.8

 そのボディの美しさは現代のカメラでは到底真似出来ないであろう優美さを備えている。
 独創的なアイディア(いやもしかしたら独善的な思想かもしれない)を極限まで切り詰めたボディの中に詰め込んだ機体には微かに狂気が見え隠れするのだ。

 OMシステムはキヤノンやニコンが激しい競争を繰り返す中で肥大化していく一眼レフシステムに強烈なアンチテーゼを投げつけた。
 ボディすらもシステムの一部という基本思想はオリンパスであるが故に生まれえた思想かもしれない。
 インターネットの海をさまよって、カメラや写真のブログやHPをつぶさに見ても、その殆どが好意的に迎え入れている。特にOM一桁機は現代においてもその実用性とシステム体系は輝きを失ってはいないのだ。

 OM-1とOM-2は兄弟である。
 ただちょっと違うのはOM-1が上でOM-2が下という関係ではない。
 OM-1は機械式で生まれ、
 OM-2は電子を組み込まれて生まれただけで、出自は同じである。
 とりわけOM-1やその前身であるM-1に目が行きがちではあるし、最新(そうはいってももう新品では買えないのだが)式のOM-4に目が行くだろう。
 そう考えるとOM-2は案外不遇な身の上なのかもしれない。
 TTLダイレクト測光を初めて搭載し、AEも出来る。それだけの革新性を持ちながらもOM-1とほぼ変わらない。一眼レフAE黄金期を過ごしたボクとしてはOM-2はもっと評価されてしかるべき機体だと思う。
 いやもっと言えばOM-2SPもそうかもしれないな。

 SPはさておき。
 OM-2である。
 ボクの近所ではOM-2は意外とキレイな固体が多く、どれもがそれなりに安い。まあ電子系統がいかれてしまったらそれまでだから、安くなるのは当たり前かもしれないが。
 ブラックボディもいいけれど、OM-1とOM-2にはクロームが一番似合う。
 あの優美なペンタ部には黒よりも鈍く光るクロームが似合っているのだ。他のどんな一眼レフもブラックボディがかっこいいと思うのに、事OM-1,2に至っては俄然クロームがいい。
 ボクの選んだ機体もクロームである。
 TTLフラッシュ調光が使えるけどあまり興味もないのでOM-2Nはあえて選択しなかった。ただ単純に小さくて、軽やかに使える一眼レフが欲しかったのだ。

 絞りのプレビューと巻き上げが不満といえば不満だけど、キヤノンのAシリーズのゴリゴリ感に比べたらかわいいものだし、逆に軽やかに扱える。
 最初にシャッターロックがないのが不安だなあと思ったが、すぐに撮影出来るというのを考えるとないほうがいいかとも思える。
 シャッターダイアルの位置、絞り環の位置も不満はない。
 T90を使っている身としては電子式とはいえあまりにもアナログで、プリミティブな操作感は逆に身の丈に合った気持ちよさを感じる。
 本来ならばそれをA-1に求めようとしていたのだけど、やはりOM-2の方が数段上であった。

『宇宙からバクテリアまで』
この有名なコピーを見る時、果てしないロマンを感じて、心の奥の方が疼く。
結果的には完成しきれなかったOMシステムの果てしない夢の一端が今手元にある。
 たぶん宇宙もバクテリアも写しはしないだろうが、キヤノンやニコンとは違った世界を切り取ってくれそうな気がする。

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