司法試験合格プロジェクト れっつのひとりごと

司法試験合格プロジェクト れっつのひとりごと

群衆





     群衆





 僕は大人になりたがっていた。

 背伸びをしたかったのではない  歳はもう20だった。

 なぜ、世界は僕に大人であることを要求してこないのか。

 不思議で仕方なかった

 互いが互いの牙を抜きあい お互いを家畜化しあってゆく

 そうして平和な世界が出来上がる

 そういうルールだった

 僕は大切にされていた。

 ふところに隠したナイフを取り上げるために 必死に大切にされていた

 気がつくと僕は、 カラオケボックスでマイクを握らされていた。





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