司法試験合格プロジェクト れっつのひとりごと

司法試験合格プロジェクト れっつのひとりごと

僕の所在





        僕の所在





 僕はどこにいるのだろう

 僕の手を動かし 僕の目に入る光を感じ 僕におしっこをさせ 僕の心臓を管理する

 僕は一体どこにあるの 頭の前のほうかな それとも後ろのほう?

 どっちにしてもそれは所詮 僕ではない

 頭蓋骨を二つに割ってみたって 僕はどこからも姿を現さない

 だって今こうやって字を書いている この手

 これも僕の一つの道具に過ぎないだろ これの一つや二つなくたって僕は僕だ

 でも かと言って 昨日床屋で切り落としたあの髪の毛

 あれだって僕でないなんて言い切れない あれがなければ僕ではない、かも知れない

 僕のからだに僕という部分はない

 僕の頭、僕の手、僕の髪の毛・・・ みんな僕のものであるにも関わらず 僕はどこにもない

 僕はどうなっているの? 僕はどこにいるの?

 つまるところ僕は 存在しているという錯覚に だまされているだけなのかもしれない





BACK


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: