決断

決断

自分で決めたことと、それに伴う責任。
人生を引き受けることの、大変さ。
自分の意志が関わっている場合と、そうでない場合。

いずれの場合も、はてしなく遠くまで続くように見える長い道の、ほんの途中。


私一人だけがそれを背負っているわけではない。
皆いくつになっても、道は遥か先まで延びていて、歩いてきた道もまた、背後にずっと続いている。
別れた人や、場所や、ものたちを残してきた、道。
でも、それらと出会ったことは、確実に自分の中に生きている。

出会いの一回性、有限性。
ある状態での、ある自分だったからこそ、出会えた人や風景がある。
ある経験を経たからこそ、出会えたということがある。

そんな出会いと、必然的に伴う別れを受け止めて、私たちは限りあることの尊さを知る。
限りある命、限りある関係、限りある時間。
そして、限りあるからこそ、美しいものがあることを知る。


この道は、私をいったいどこまで連れていくんだろう。
あなたの道と、どこかで交わるだろうか。
交わった時、それを全身で享受できるだろうか


いつだって、生きるのは結構大変で、
やりきれないことも多いけど、それでも人生は続く。



空を見る。
心の中で、青い空を見る。
白い雲を思い描く。

生きてそこにある不思議。

出会えたことの奇跡。

限りあることの美しさ。



すべて命あるものが、死を中に抱えつつ生に向かっている姿を想い、
自分の内なる声に耳を澄ます。

何かが聞こえてくるのを、願って。


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