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しらかわみち

しらかわみち

2009/01/12
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カテゴリ: 書籍
俺の妹がこんなに可愛いわけがない
 凡庸をモットーに生きる高校生、主人公の高坂京介の妹、高坂桐乃は、茶髪にピアスのいわゆるイマドキの女子中学生。かなりの美人でティーン誌でモデルをやり、中学生とは思えない大人びた雰囲気。ついでに陸上部のエースで、学力テストで県5位という実力。平凡な兄を見下し、ここ数年まともに口をきいていなかったのだが、ひょんなことである日、京介は妹から”人生相談”を受ける羽目に。乃木坂春香のようにこの妹にも他人には言えない重大な秘密があったのだ。
 設定に関しては、一緒に住んでるのにろくに口もきかない兄妹ってどうかなと思いましたが、悪いけど浪人生の兄が、馬鹿にされたと妹を殺した事件を思い出してしまいました。あれも妹はモデルか何かやってて兄のことを馬鹿にしまともに会話することもなかったと伝えられますが。現実にあるのね。で、妹の桐乃はモデルやってて中学生とは思えない大人びた雰囲気というのだけど、かんざきひろさんのこのイラスト、かわい過ぎん?ちょっとロリ入ってますよね。「こんなに可愛いわけがない」んだから、最初っからかわいいって思わせたらだめだよって。たぶん話の流れだともっとツンデレな感じかと思うのだけど。あと、兄の京介には幼なじみの彼女がいるのだが幼なじみといいつつ妹の桐乃とはほとんど面識がないのも不自然な感じが。兄の幼なじみは、妹の幼なじみでもあるかと思うのだけど。家が近所というよりも幼稚園か何かのときからの顔見知りということかも知れない。
 桐乃は妹ゲーオタクで、自室の押入には18禁ゲームが山のように隠してあるのですが、桐乃の心情の描写はオタクとしてはなかなか真に迫るものがありますよね。オタク友だちができなくて、友だちが欲しいのに折角参加したSNSのオフ会でも打ち解けられなくて孤立したり。付き添いの兄の京介と一緒になって応援してあげたい気持ちになりますよ。後半、オタクをやめたらあたしがあたしでなくなるって言ってるあたりも身につまされますね。
 この本を読んでるオタクな人々の感覚は、一般人の兄の京介よりも桐乃と共感する部分が多いと思うのだけど、でも読んでると京介の視点になっちゃうんですよね。涼宮ハルヒとか乃木坂春香もそうか。キョンとかの語り手は決してオタクじゃなくて一般人の視点で。ハルヒも確かスポーツ万能、成績優秀。なのにミステリーオタクかって感じで。乃木坂春香も一般人には手の届かないお嬢様だし。これは何だ。願望なんだろうか。自分を超えるスーパーヒロインが実はオタクであって非日常に連れ出して欲しいという。一方、京介にしてもキョンにしても、とにかく回りと波風立てずに平凡に生きる。特に熱くなるものもなく、部活も帰宅部に近く。思えば、ギャルゲーの主人公の設定も大体こんなようなものか。これもこれで、読み手のオタクたちのオタクを隠して日常生活を送っている側面を反映しているような気がして。だからすんなり京介やキョンの視点に立って物語を読み進めていくことができるのかなと思いますが。
 後半、桐乃の趣味が親にばれて、桐乃に代わって京介が警察官である父親と対峙するのですが、ここの描写もうまいですね。親バレという設定もどういう風に話を収めるか、作者にとってはかなり高いハードルだったと思うのだけど。設定の難易度が高すぎて話の収拾がつかなくなって途中で終わっちゃう漫画とかあるから、どう収めるのかどきどきしながら読みました。

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Last updated  2010/10/17 06:23:13 PM コメント(2) | コメントを書く


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