shomarinのピアノ室跡

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基板製作


 トランジスタの足をひねる(コレクタ(ドレン)とベース(ゲート)の順番を入れ換える)ところが多々ありますのでピン同士が接触しないようにピンセットや精密ドライバーなどで足を曲げます。また2SC959のケース(コレクタ)同士が接触しないように注意します。
 まず、基板を所定の大きさにカットします。カッターナイフと紙ヤスリできれいに仕上げます。
 部品を基板に取り付ける順番は、背の低いツェナーや半固定抵抗器、定電流用2SC1775あたりから始めます。一部抵抗器とTrが接触する部分がありますのでTrと抵抗器は同時進行した方がいいと思います。入力部のSE1000pFを取り付けるスペースは空けておきます。
 150MΩ、1000MΩ、SE1000pFと裏面の抵抗器、SEを除いて全て部品を取り付けた後、裏面の配線(7芯)を行います。
 裏面の配線が終了すれば最後に150MΩ、1000MΩ、SE1000pFを取り付けます。

kibann表.jpg

kibann裏.jpg

(2006.8.27記)

動作テストをしたところ、L-ch、R-ch共にドリフトが激しいことが判明いたしました。外気温に敏感にオフセット電圧が変化し、さらに初段のカスコードトランジスタ(Tr3,4)を手で触ったところ、オフセット電圧が急激に変化することがわかりました。各所の電圧を測定しても出力のオフセット以外は特に異常は見あたりません。さらに調べていくと初段FET(2N3954)の不良であることが判明しました。仕方がないので代わりのFETを選定します。
 2SK30ATMの特性を2N3954と比較すると、入力容量(Ciss)が大きいことと、ゲート漏れ電流IGSSが大きいことを除けば後は同じように使えそうです。
Cissが大きいとマイクカプセルからの信号をロスすることが考えられますが、最近の2SK30ATMは以前の物に比べCissが改善されているという情報もあります。またIGSSについてはカスコード接続されておりVDSが5V程度なので問題ないと思われます。ざっと計算したところ、定数も変更なしで問題なさそうです。
 2SK30ATMはIdssが2mA以上でその差が0.1mA以下の物を選別して熱結合します。2SK30ATMに取り替え動作テストした結果、無事ドリフトも収まり、安定するようになりました。ゲート漏れ電流については問題ないようです。
 マイクカプセルを仮に取付け音だしをしたところ問題なく動作しました。
本来の石ではありませんが、十分いい音だと思います。
 その後FD1840を入手しましたので取り替えました。

2SK30表s.jpg

2SK30裏s.jpg

(2006.9.3/9.14)

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