買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2015年02月07日
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しかしあの老人がそうなる必要はない。(中略)その血の気のない両手はシーツの上で組まれ、ただ時が来るのを待っている。彼の心臓は短く不確かなつぶやきだ。彼の考えは灰のように色を失っている。ほどなく彼もまた、ラスティー・リーガンと同じ、大いなる眠りに包まれるだろう。
(レイモンド・チャンドラー「大いなる眠り」P310)



もひとつピンとこなかった1度目にくらべ、2度目の今回は、筋は追いにくく感じたのは相変わらずではあるものの、それを上回る深いカタルシスを覚えました。
いや、マーロウ、かっこええわ。

もう、これを忘れることはないと思いますが、仮に忘れるかもとしても、その前に、僕に「大いなる眠り」が訪れるんではないかいな(笑)。

ところで、スターンウッド将軍は、マーロウを、「ミスタ・マーロウ」と呼び、エディー・マーズは、マーロウのことを、終始、「ソルジャー」と呼んでいるのですが、この物語に占めるエディー・マーズの位置を思うとき、それが皮肉にも印象深く思えたんでした。


「十月半ばのある日、ほどなく雨の降り出しそうな正午前、マーロウはスターンウッド将軍の邸宅を訪れた。将軍は、娘のカーメンが非合法の賭場で作った借金をネタに、ガイガーなる男に金を要求されていたのだ。マーロウは話をつけると約束して、早速ガイガーの経営する書店を調べはじめる。「稀覯書や特装本」販売との看板とは裏腹に、何やらいかがわしいビジネスが行われている様子だ。やがて、姿を現したガイガーを尾行し、その自宅を突き止めたものの、マーロウが周囲を調べている間に、屋敷の中に三発の銃声が轟いたーアメリカ『タイム』誌「百冊の最も優れた小説(1923-2005)」、仏「ル・モンド」紙「20世紀の名著百冊」に選出の傑作小説。待望の新訳版。」
(「BOOK」データベースより)


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Last updated  2015年02月07日 08時53分46秒
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