Show Case

Show Case

July 10, 2004
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カテゴリ: 【ミュージカル】
@NB CLUB

レストランを貸切にして「披露宴」形式のミュージカルを行うということで、非常に楽しみにしていたんです……んがっ!諸般の事情により20分ほど遅刻してしまいました…
慌てて場内に入ったら係員のお姉さんが「まだ開始10分くらいですよ~」と笑顔でおっしゃってくださいまして、少々安心。
しかしいざ席に移動しようとすると、下手から出演者の治田氏が「ちょっと失礼しますよ!」と、目の前を通過していくではありませんか。会場を余すところなく使った演出なんですね。失礼しました。

階段を下りてステージ向かう治田氏をしばらく見送って、その後をこっそりと下りる私たち。席はステージほぼ正面。カジノテーブルでした。後ろのお嬢さん、遅刻してきた上に視界を塞いじゃってごめんなさい…(後ろのテーブルは私たちのテーブルよりも一段低かったんです)

さて、ステージに向き直ると丁度二人の愛の軌跡を紹介しているシーンのようです。さすが披露宴。
新婦のトモコちゃんと新郎のさけもとさんは同じクラブでシンガーをしていて出会ったようです。さけもとさんの自己紹介ソングがとてもおかしく切なかったです。
「僕は昔から地味で、目の前にいても誰も気づいてくれない。そう僕はまるでセロファン~♪」という内容。そんな地味な新郎の紹介の後、司会者が乾杯の音頭を取る新婦の声楽の先生を紹介。
「地味な私でございますが、僭越ながら~」みたいな天の声が降ってきて、「ってことは派手な人が出るのか」と思ったら予想通り階段から羽背負って下りてくる治田氏=トウドウ カツタさんがご登場。

このとき私たちのグラスにはまだ飲み物が入っていなかったのであわあわしていたら、同じテーブルの方がお酌してくれてちょっとほろり。いい雰囲気です。素敵です。
いつまでも「いかに自分がトモコちゃんを愛しているか」という歌に酔って乾杯を始めないトウドウ氏。周りに突っ込まれてようやく乾杯。

場面変わってカウンターでは新郎がバーテンの原田氏と語りあっています。
原田:「友だちっています?」 さけもと:「いるよ。それは自分!」
「裏切り三五ちゃんだ!」と思った瞬間、同時に顔を見合わせる私とW嬢。そして同時に手鏡を持つポーズをする二人(笑)
一応説明しますと新感線の「髑髏城の七人」という戯曲に「裏切り三五」というキャラクターがいまして、その時々の時局を読んで、裏切って裏切って裏切りまくるというとんでもないキャラなのですが、演じていた河野まさとさんの持ち味でとても可愛らしいキャラになっていたんですね。で、その三五ちゃんの唯一の親友が「手鏡の中の自分」なわけです……というのを思い出して二人で肩を震わせて笑ってしまいました。

そしてそこで1幕終了。食事タイムへ。
そう、さすが披露宴です。イタリアンの大皿コースが出てきてフリードリンク。それで7000円なら安いぞ~!
同じテーブルは全て一人での参加の方だったので、一緒にミュージカルの話で盛り上がりました。楽しかった~。

二幕冒頭は「お祝いのメッセージビデオ」から。山口閣下・鈴木綜馬陛下・初風皇太后・村井パパという豪華メンバーからのメッセージに客席はやんややんやの大騒ぎ。
個人的に初風さんの「この歌をお贈りします」

 愛~それは~ 厳しく~
 愛~それは~ 冷静に~!!♪
には大爆笑しました。(初代アントワネット妃なんですよね)

そして再入場する新郎新婦。しかしなぜか新郎はトウドウ氏。その後一連の式の手順を踏んでるのに「い~~~や~~~!」と叫ぶ新婦トモコ嬢……彼女の夢オチでした(笑)
そして夢と現実が混ざって混乱する彼女に「僕はトモコちゃんに結婚してほしいよ。…君の好きな歌を歌う男とね」とかっちょよく言い残して唄うさけもと氏。


ここのね、台詞がものすごく良かったんですよ。
子供のころに盆踊りの太鼓の音が好きで、大きくなってその音はいろいろなものに変わったけど、心に響く音が見つかるたびにそれはその時の「太鼓の音」だと感じていた。そして今心に響くその音は、さけもと氏の歌声だ…(要約)みたいな感じだったかな。
正直トモコ嬢、女性一人でがんばって歌ってらしたんですが、技量的にどうしても治田・さけもと両氏には劣り、ちょっと弱い部分もあったんですが、この台詞を言っているときの彼女はとても素敵で輝いていました。
でも歌のバックでひたすら踊っていた原田氏は、いかにもトートダンサーを髣髴させてしまって微妙にこう、こみ上げてくる小さな笑いが…。いや、近くで見るとほんっと動きが美しくて、ジャンプの後の着地も音しないし素晴らしかったんですが。うん、これはあの初演トートダンサーの弊害だと…(失礼)

そして場面はとうとう結婚式へ。
フランスから来た司教様(治田氏3役!)の言葉の元、誓い合う二人。しかし。

司教様:「全て汝の意思である事に間違いは無いか!?」

吹き出しましたよ、私は。
その後もちろんトモコちゃんが「はいっ!」(ディレイなし)と返事をし、以下↓

司教:「それでいい~、トーモコちゃんっ!」
トモコ:「あなたは!」
♪今こそ~ 出かけよう~オレの国へ~(中略)お前が~求める~それはこのオレだ~♪
新郎新婦:「ちっがーーーーーう!!」

退場する新郎新婦。笑い死にしている場内。そこここでみんながヒクヒクと突っ伏して笑ってます。いや~、すごい。まさかここまでやるとは!でも治田さん、実はこの曲を力いっぱい歌ってみたかっただけちゃうんか!? みたいな(笑)
白のロングの詰襟コートのトウドウ氏は「マトリックスにちょと似てる」とか言ってるし、個人的にはそっちもツボに入って大爆笑だし。あー、お腹痛かったですよ。
そして♪トウドウカツタは~ご機嫌ななめ~だよっ♪と一人歌うトウドウ氏。……トートカッカをもじった名前だったんですね(笑いすぎ脱力)

そんなこんなで大波乱の披露宴も最後はハッピーエンド。新郎新婦は幸せそうに腕を組んで退場し、宴の後の会場でウエイター原田氏が紹介し忘れたビデオを取り出し、再生。
するとそこには鼻ヒゲ付き眼鏡着用のうっちーが。あほや…(褒めてます)「おめでとう。早く二人の赤ちゃ……(ブツッ)」っとビデオが切れて、トモコ嬢・さけもと氏・原田氏がベイベーの格好で再登場。歌って踊って楽しげなところに治田氏が割って入り、「1・2・3・4!」でコーラスラインのダンスを披露。微妙に足上がってませんでしたが拍手(笑)
そして今度こそちゃんとカーテンコールをして終演。
盛り沢山の2時間、楽しませていただきました。

治田氏と他の3人(というか歌組2人)の実力差がちょと大きくて、特にトモコちゃんの歌部分は音量的に聞いてて厳しかったですね。3人で歌う場面ももうちょっとボリュームバランスがどうにかなればなぁ…と思ったとこがちらほら。せっかくちゃんとしたマイク付けてたんだし、PAさんには頑張って欲しかった。オケの音もたま~にこう、バランスが悪い部分が…。
会場の形状的にベストな音を作るのは難しかったとは思うんですけどね。

でも音楽を愛し、心からお客さんを楽しませようとしてくれている気持ちがバンバン伝わってきたので全体的にはほんっと楽しかった!
客席側もその気持ちをしっかり受け止めてたと思うし、ステージを思いっきり楽しんでしまおう!という気持ちはキャストにも伝わってたんじゃないでしょうか。

もう1公演くらい取っておけばよかったなぁとちょっと残念に思えた素敵なステージでした。





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Last updated  July 16, 2004 03:01:46 PM
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