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灯台
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2014年01月22日
041 底無し
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睡気が忽ち香油の瓶を離れ、AとBの関係。自問自答。わたしのなまえ。
あなたの存在価値はゼロです。ゼロです――・・。
野戦情報処理システムが起動する、ヴァーチャル・リアリティ-・フィールドで、
バトル・フィールド・スキャナーをONにする。眩暈に襲われ、
吐き気をもよおした。雷に撃たれたように強張った足取りで、潜り込む。
都会――潜伏・・。混雑からよろよろと押し出され、
お
か
し
い
――
字が
、
眼の中で踊りだす・・。
進入禁止区域
/
淡く煌めく御伽の国
視聴覚センサーとジョセフソ素子コンピューターが電子のテニスをやり、
それは僕に、とある事件を思い出させた。嗅いだことのある匂いが充満している、
小気味のいいシャカシャカという金属音。豆のこすれる音、・・いや炒れる音。
1、社交界の花形だった若い美女
2、地元の有名スポーツ選手
3、それに被告席にいるのは新進気鋭のビジネスマン
という殺人事件。しかも、新聞がにおわせるのにもってこいのスキャンダルが、
揃っていた。なんとも滑稽な絵本だが、ほら吹きのロミオと、淫乱ジュリエットが、
この事件の真相。犯人に仕立て上げられた無罪の人間は懲役を喰らい、獄死。
ミキサーの回転音がしていた――
車輪のうごきがめまぐるしくなった・・
葬儀万全しかるべく執り行ったうえ、
しかし。これらのことを仕上げ為遂げた暁には、
心のうち胸のうちにじっくりと想いを凝らせ――。
、、、、、、
タイプライタアの音がする。小麦粉と卵と砂糖が無防備にまぜあわせられてゆく。
『銀行ってやつはおそろしく保守的だ』(
guideline
)
ひ
灯が急に明るくなった――
揺れる君の瞳(は、)
ロックンロール
・
ナイトメア
、
コンサートのライブ。無断外泊。露出度も高くなり、まるで、打ちっぱなし、
ゴルフの――劈くようなひしゃげる音。真っ黒のスーツ。黒い血液の音。邪悪な奏法。
・・・この中に身を投げて、メッセージをしつこく点滅させる。
青銅の鏃に塗る致死の毒を求めて――
いるのだ・・
生まれながらに呪われたる自らの命を自ら深く呪いつつ、
いけにえ
善良なる旅人をおのが永遠の呪いの犠牲にして・・・。
(
ゆっくりとしていく――異物感。フィルターをかけられ、
しかしそれと同じく。ねばねばの蜘蛛の糸にはまったような、
エゴ・・世界が変わってくれればこうはならなかった、とぼやきだす、
ダウナーが回ってる――・・
)
いつまでもいつまでも見つめている。目は、いつとなくグルグルと、
くるめきはじめる。「はかりごとを用いるか、あるいは正々堂々と戦うか・・」
ゾフィーだ。目の前で、白い服を着た、清潔そうな、爪をいつも切り揃えているような、
その男が、僕にそう言う。それは幻想かも知れない。幻想は、前世と言うし、
未来の男だとも言う。狂っている――だが、正常に僕は狂っている・・。
さりとて、永遠にいます神々の怒りを憚って与えず・・!
「いずれにせよ彼等を討ち果たす手立てを思案せられよ。」
(
子供じみた振る舞いがあってはなりませぬ
。」
それに応えて言うには、――銃とヘビー・ドラッグ・・・。
ひ
灯が急に明るくなった――
電池の残量。空席の隣人。ギアを上げるため、体感速度を向上させる。
キーショートカット、ブラインドタッチ、バックアップ・・深く映った灰色の空が、
いつしか黄昏の色に黝ずんでいる。変な会話が耳に飛び込んでくる。違和感がある。
◇
最適の選択
――撤退◇
・・・その瞬間、漂い砕くる波の泡の中に落ち込む。美しい壁画を持った、
二階建て三階建ての家屋群が姿を現す。まるで見覚えがない。でも、
もしかしたら、僕はまったく別の場所にいたのかも知れないと思う。
(回想――どうして疲れを感じた時に、人は思い出すのだろう。
「
あら、どしたの、ここ――え?
」
「
ガラスで切った。
」
「
いつ!
」
口をパクパクさせるが、言葉にならない。僕は鯉だ――あくびだ・・)
その壁画は、江戸時代の両替屋のような看板を僕に想起させる。
幅は四十センチほどはあろうか、長さは一メートルちょっとで、硬い木の板だ。
黒檀のようなもので縁どられている。しゃくし定規みているみたいだ。
思わずヨロヨロとよろめいて・・、オカシイ、それでもしばらくジッと見つめている。
砂漠で焚火をしているような孤独を感じる。オモチャの電話が、腐った生卵に変わる、
そこはかとなき薄暗がりが、曠野の草に流れてゆく。ねっとりした愛撫、口から洩れる、
水蒸気。それは黒水晶の切り口だ。厚い厚い層だ。
“
日常
”は異常すぎる・・。
欲望のために他人を傷つける人間にも、
そして報復というあまりに救いのない結末を選択する人間にも、
無論そこへ積極的に介在していこうとする自分にも――
真黒く、けれども妙にすき通るような色を持った垢、紅蓮、炎、血――
十数秒で地獄絵図と化した。蜂蜜と檸檬の味を懐かしく思い出すような、
僕は、腑抜けとなり、不安も苦痛も感じなくなった。両手でジーンズの、
ポケットを無気力にまさぐる。ナイ・・でも、オカシイ――そのことに、
ぼやけた。誰の目にもたまらない魅力の、仮死的な生活。退廃的な芸術の、
ムード。追憶の季節は、喪失感をひそませている。フレームだけが、
手招いている。一歩一歩、引き寄せられてゆく蟻地獄みたいに。到底、
泳ぎ渡れそうにない、無限の、底無しの疑惑の海は、生物体内で起きる、
抗原抗体反応のごとき強烈さで、堂々巡り。自意識過剰な自己完結性の高い思考を、
繰り返す。圧縮された・・リサイクル――手が届かない場所で、とりおこなわれる、
不細工な泣き顔のコレクション・・。(瓶の中に人が住んでいるのだ――)
それがおのれを自らの破滅の奥へと、
駆り立てるひそかな絶対的な天命。
われわれの目の前に破滅があるのだ、
眼を見開いたままで、
そこへ突入させていこうとする権力との闘争なのだ。
自ら死ぬ風の心――、目に湧いて来る寂しみの雲。
底無しの泥沼へ沈むような、
自力ではどうすることもできない熟睡・・・。
あしおと
跫音が聞こえた。人々はひどく急いでいる。立ち止まる気配もない。
おとしあな
陥穽がそこにあった。最も暗黒な――最も戦慄すべき・・・けれども、
僕は一生懸命に叫んでいた。青色の猿が飛び跳ねている。
軽やかな淡い青を身にまといながら、インディアン風に踊る。
せかせかと動き回っている。万華鏡のような具合に、花開く一瞬の表情、
驚くほどしなやかな体の線を見せて、明るい躍動感。明るさは未熟だ。
だがそれゆえに、躍動感には、一生続く良心の荷物の存在がない。
トラウマがない。不幸がない。それはどことなくエロチックですらある。
小さく体育座りをすると、
そこは、図書館だ。僕の手には、ケミカル系の液体が握られ、
操り人形のように、それを、壁へと投げる――
すると、壁から、家族の団欒が聞こえてきて、
見たこともないけれど、確かに知っている、
赤ん坊が泣いているのが見えてくる。
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最終更新日 2014年01月23日 22時47分30秒
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