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子平・陰陽五行研究所ブログ
子平史
中国四千年の歴史とよく言われますが、古代中国では殷の時代にすでに干支暦が使われていたようです。
その干支暦を元に命式を表現するのが四柱推命ですが、その成り立ちをインターネットで探ってみました。
【中国歴史】
殷(紀元前1600~紀元前1046)
亀甲獣骨文字と言われる「甲骨文字」が使用されていた時代であり、すでにこの頃から、甲子から癸亥までの六十干支を使用した「干支暦」が存在したようです。
春秋時代(紀元前770~紀元前403)
孔子(紀元前551~紀元前479・思想家)が西周時代(紀元前1100~紀元前771)の民謡などを編集し、『詩経』という本をまとめたそうで、そこに陰陽という言葉が出てくるそうです。
戦国時代(紀元前403~紀元前221)
鄒衍(すうえん)という思想家が『五行思想』を理論付けたそうです。
戦国時代末期に陰陽思想と合体し、『陰陽五行思想』が登場します。
この頃、珞碌子(らくろくし)なる人物が『三命消息賦』という推命の大元となる書を残したと言われていますが、真偽の程は定かではありません。
漢(紀元前206~紀元後220年)
月日木火土金水を使用する占術が登場し、後の唐時代に七政四余(しちせいしよ)という占術に発展。
唐(618年~907年)
張果という人物が「五星命理」を記し、そこから七政四余や子平のような占術に発展し枝分かれしていったようです。
李虚中が記した『李虚中命書』などの子平書も出たようですが、レベルは低い物と言われているようです。
宋(960年~1279年)
多くの三命書が出現、徐子平『三命消息賦註』では時柱を初めて設定した鑑定だったようで、珞碌子『三命消息賦』の注釈本です。
徐大昇『子平三命通変』
徐文昇『淵源子平』なる書も出現。
日本では平安時代(794~1185)安倍晴明(?921~1005)が陰陽師として活躍。
5~6世紀頃に中国から日本に渡ってきた道教の道術を元に日本で独自に発達した陰陽道を習得し、天文学者や呪術者のような立場だったそうです。
明(1368年~1644年)
ここで初めて「子平」という名称が出たと言うことらしく
雷鳴夏『子平管見』
劉基『滴天髄』
李欽『淵海子平大全』
萬民英『三命通會』などの書が登場。
徐大昇の著書が『淵海子平』の中に収録されているようです。
淵海子平・三命通會などは、子平書の全集的な要素があり、滴天髄・子平管見は子平推命理論中心の内容だそうです。
清(1644年~1912年)
この頃になりますと、子平鑑定の名人列伝書などが登場。
『淵海子平』などを基に、民間で発達したようです。
沈孝瞻の『子平真詮』が登場、淵海子平の格局を省き、五行強弱・月令用神を主とした鑑定法が出現。
作者不明『欄江網』では月令重視、調候(火の月生まれは水でバランスを取るというような方法)主体の鑑定。
陳素庵『滴天髄輯要』てきてんずいしゅうよう
程芝雲『秘授命理須知滴天髄』
任鐵樵『滴天髄闡微てきてんずいせんび』などの滴天髄の注釈本が出ました。
清末期~現代(1913~)
徐楽吾が滴天髄や子平真詮、造化元論などの注釈本を刊行。
『子平一得』『命理入門』なども著作。
袁樹珊は滴天髄の注釈本や『命理探原』などを著す。
日本では江戸中期に、仙台藩の儒学者・桜田虎門(1774~1839)が1818年に淵海子平の訳書『推命書』を刊行したようです。
その後、泰山流や高木流などの流派が出現し、そこから派生した物が多数存在するようです。
桜田虎門『推命書』を基に発展してきた日本の子平(四柱推命)は、神殺や十二運、吉凶星、雑多な格命式などをそのまま取り入れた様相であり、滴天髄のように吉凶星や迷信的で不要な格命式を否定する書からの発展ではないようです。
◆子平との出会い
1979年、私は二十歳の頃に体調を崩して三週間入院した。退院間際には活力も戻り、院内をウロウロと散歩して暇を持て余していた。
院内には喫茶店があったのでフラリと入った。そこは喫茶と本屋を併設したような内装で、元来人前で飲食するのが苦手で滅多に外食しなかったのだが、客もいなかったので大変居心地の良い喫茶店だった。
当時は心身ともに不安定で定職にも就かず、運の悪さを僻んでいた。
結局占いに頼るような軟弱者になっていたので、美味くもない紅茶をすすりつつ占い本を手に取っていた。
姓名判断や血液型などの類に辟易していた時、「四柱推命」の本がそこにあったのです。
以降30年近く、あらゆる四柱推命の本を読み、諸派の鑑定法に没頭し、現在辿り着いているのは、滴天髄の流れを根本とした、日干強弱・陰陽五行の生剋を重視したものに落ち着いている。
それは、子平研究家・小山内氏の書『命運を推す』を読んで開眼したからである。
氏は特別格局の鑑定を、転換法という独自の鑑定法によって、その難解さを解きほぐされた子平界のパイオニアです。
子平には流派があって、それぞれ基本を元に独自の理論があるようです。
どの流派が一番奥義を極めているかは判りませんが、私は「子平」はまだ発展途上であると思っています。
研究熱心な方々が、いずれ「子平」の方法を完成に近づけて行かれることでしょう。
その一端に私も存在していたいと思っています。
子平・陰陽五行研究所所長
甲
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