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2009.01.24
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カテゴリ: 2009洋画
ふむ、ふむ、この映画はカップルでは見たくない映画というのは、わかりますねえ。
「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督です。


サム・メンデス監督

ケイト・ウィンスレット
レオナルド・ディカプリオ
キャシー・ベイツ
マイケル・シャノン

ストーリー
 1950年代のコネチカット州。“レボリューショナリー・ロード”と名づけられた閑静な新興住宅街に暮らすフランクとエイプリルのウィーラー夫妻は、二人のかわいい子供にも恵まれた理想のカップル。しかし、その見た目とは裏腹に、彼らはそれぞれ描いていた輝かしい未来と現状のギャップに不満を募らせていた。元陸軍兵のフランクは事務機会社に勤めるもセールスマン人生の我が身を嘆き、かつて女優志願だったエイプリルも大成せずに至っている。するとフランクが30才の誕生日を迎えた夜、エイプリルが、家族一緒にパリで暮らしましょう、と持ちかけ、パリでは自分が秘書として働くからフランクは気ままに暮らせばいい、と言い出すのだった。はじめは妻の突然の提案に戸惑うも希望を膨らませ、ついには移住を決意するフランク。それは間もなく、周囲にも知るところとなるのだが…。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


自分たちは特別なんだ、と思っていた若い夫婦。
何が特別って、才能があって未来があって何かができると思っていた。

なんで特別なんだと思っているのかよく分からなかったのだけどね。
妻がこの言葉を口にするのだ。
妻の不満がここにあふれているのだろう。
何が不満って自分に女優の道があると思っていたけど、子供ができて普通の主婦になってしまったから。

しかも、素人劇団で演じてみたけどかんばしい結果が得られなかった。

どこかで、何かで自分を認めてもらいたい。

この気持ち、多くの妻が多かれ少なかれ感じることだと思う。
何かを犠牲にしている気分。
しかし多くの場合、現実はこんなもんかなと妥協していく。
まあ、妥協せざるを得ないのだけど(笑)
もちろん、妻だけが妥協しているわけじゃないけどね~。お互い様だよね^^;)

今のこの生活から逃げだしたい。
その彼女が思いついたのが「パリに移住する」こと。

その思いつきは素晴らしい、と彼女はワクワクする。
チェンジだ^^)
リセットして何かを始める。

一方、夫はサラリーマン生活を送っているけど、マンネリ化しているのを感じている。
このまま普通に終わるんだろうなあって。
同僚とおしゃべりをして憂さを晴らしたり・・まあそういった点で夫にはまだ逃げ口があったけど。
外の世界と接しているという点でもね。

妻は自分の中で問答を繰り返し、内向していくようだ。

友人たちに「パリ行き」を発表して得意がる夫婦。
友人たちが驚くようなことをするのだと高揚する。
何かをしようとするとき、こんな感じだよね。
ちょっと子供じみているけど、そんな気持ちもわかる。

友人が言う
「パリじゃなくても、ここにもあるんじゃないか」って
でも、彼女にはここから脱出したい、逃げ出したいという気持ちしかないんだよね。
パリに行ったからって急に素晴らしいことが起きることもないだろうし、「特別な自分」が得られるわけでもないと思うのだが。
すごく危うい「青い鳥」を探しているような感じだ。

まあ、そんな時に夫にも妻にも変化が起きるのだが・・・

さて、この夫婦はどうなるのだろう?

以下ネタばれになりそうなところもあるので、注意してね。

レヴォリューショナリー2



しかし、この夫婦、お互いをいたわりあう愛し合っている夫婦なんだよね。
よく会話をし意見を言い合う。
理想的じゃない?
まあ、アメリカの夫婦って感じだよね(笑)
もちろん、その結果喧嘩にもなるし、ののしりあうことにもなる。
気持ちをぶつけ合ってまたきずなが深まるっていうこともあるのだし。

しかし、何事も話し合えば分かり合えると思うのは間違いかもね。

言ってはいけない言葉って夫婦の中にもあるものよね。
夫婦だからこそ言ってはいけないこともある。
すべてをさらけ出せばうまくいくってもんじゃないんだよね~。

ラストのキャシー・ベイツの夫のように、妻のおしゃべりから逃げることもも必要なのかもしれないよね。このシーンはなかなか良いわ。

男と女、理解しあえるようで理解し合えないもんだわ~~。
なかなか、皮肉なラストだねえ。

レボリューショナリー3
キャシー・ベイツの息子(マイケル・キャノン)なかなか、鋭いよ。

皮肉と言えば、キャシー・ベイツの息子がこの若い夫婦のお互いの気持ちを言い当てるところね。
こんなに話し合って理解しているだろうと思っていた夫婦の亀裂に気がつくのが、この息子なんだもんね。

ところで、ケイト演じるこの妻は、その後本当はどうしたかったんだろうね?

彼女の選択は、夫へのあてつけかなあ…それとも自分が自由になるためだったのかな。

あ、そうそうこの映画、時代が1950年代のせいか煙草をふかすシーンがものすごく多いのだ。
昨今禁煙で、映画界でも喫煙シーンがないというのに珍しいなあと思って見ていた。
一緒に見ていた旦那は「精神的に不安定だから喫煙する」ってわけでそういうシーンが多いんじゃないのか?と言うけどね。
喫煙するのはイライラする時って言う固定概念があるのはどうかと思うんだけど、確かにこの映画ではそういうことだったのかしらね。

ケイトは、こういった癖のある役を演じるのがうまい。
美しいし^^)魅力的だった。
ちょっと「リトル・チルドレン」を思い出してしまったわ。
これも大人になりきれない大人たちの話だったしね~。



ディカプリオは、大人になりきれないこんな役もうまいよね。
男臭い映画を最近見ているからこれはまた新鮮であった。



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最終更新日  2009.03.15 21:58:46
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