第６話 「 夢の続き・・ 」
「ふう・・。疲れた～・・。葵羅のヤツあんなに持ってけるわけねぇのに・・。」
そういって、茄稀はしばらく目を閉じた。よほど部活（と荷物持ち）で疲れたのか
そのまま寝てしまった。
そして、授業中に見た、夢の続きを見た。茄稀が目を開けると、授業中に一緒にいた
少年はいなく、茄稀のまわりはキレイな花が広がっていた。その花畑で１人の少女が
花を摘んでいた。茄稀がしばらくその少女を見ていると、少女が茄稀に気づいた
らしく、話しかけた。
『おにいちゃん、こんなところでなにしてるの？・・あ！わかった！このお花をつみに
きたんでしょ？ここのお花きれいだもんね♪』
「いや・・。・・・（（まあ、いいか・・。））あ、うん。お花摘みに来たんだ。えっと。
俺は茄稀。キミは？」
少女はニッコリ笑って言った。
『ナキおにいちゃんか♪キラはキラってゆーの！！じゃあ、いっしょにお花つもうよ！！』
「え・・？キラ・・？（（キラ？同じ名前なんて偶然だな・・。それとも、小さいころ
の葵羅か・・？））」
『？どーかしたの？』
「ううん。なんでもないよ。それじゃ、お花摘もうか？」
『うん♪』
２人は花を摘んでいた。そして、今まで雲ひとつなかった空に雨雲が広がってきて、あっと
いう間に土砂降りになって、茄稀は目を覚ました。どうやら寝ていた時に、雨が降って
きたらしい。
「今日は変な日だな・・。疲れてるのかなぁ・・。早く帰ろ・・。」
茄稀は立ち上がって、服についていた草をほろって歩き出した。
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