緑と清流

緑と清流

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

神秘家の庵

神秘家の庵

2009.01.04
XML
カテゴリ: その他
写真の花は「モクレンの蕾」
モクレン


慣用句 「幸先が良い」 良い前兆があること。
使い方 「ちょうど今日からバーゲンが始まる朝に来合わせるとは、幸先が良いね」


夢の話 3

 親鸞が、聖徳太子の化身である救世観音の夢見から悟りを得たように、夢は宗教の啓示として欠かせなかった。
 古代や中世の説話などには、神仏のお告げの話題が数多く見られ、夢は信仰を育む貴重な手立てだった。
 問答のやり取りで教義を深める論議では、事前に論議の課題を知らされるが、これを夢見といい、文章は夢文といった。夢の意義が法会の儀礼から浮き彫りにされる興味深い例である。

「厳島奥院千日籠結願求聞持」と題された文書がある。
 1587年12月25日、厳島に籠っていた寛海の夢に、美女が現れて赤子を差し出し、弟子にしてほしいと言った。赤子を膝に抱いた寛海は承知して、書付を書いたところで目覚めた。
 その夢を思い合わせると、12年前、土佐で求聞持法を行っている時の夢に、美女が赤子を抱いて現れたことがあった。今度の夢も、あの時と同じ美女と赤子だったと、寛海は感嘆した。
 千日籠の結願の夢と、修行時の夢との符号がうれしい奇跡とされた。
 美女や子供の弟子入りなど、深層心理から様々に読み取ることができるが、夢をどう解くかが、修行の焦点でもあった。

 若い僧が、京の地蔵堂に籠っていた女に恋をしてしまい、地蔵になりすまして、最初に出会った男と結婚するようにと託宣した。
 ところが、履物を失くしてしまい、遅れて女に会えなかった。
 女は、最初に出会った武士入道と結婚してしまった。
 こんな滑稽な説話もあるが、何も知らない女から見れば、地蔵のお告げによる霊験譚にほかならない。
 この話は失敗談のように見えていて、実は地蔵が仕組んだ話だったともいえる。

 また、夢は売り買いされたり、横取りされたり、悪用されるほどの価値あるものだった。
 精神分析学をはじめ、夢は重要な課題である。夢は神秘的で、不可思議な心の領域であり続け、物語の豊穣な源泉であり、夢判断や夢解きもまた、物語であると言える。
おわり





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.01.04 07:01:22


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: