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2004年06月14日
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カテゴリ: Essay
 週末は、ほとんど長女の彼氏と三人で過ごす。
 いい加減、若いもんだけで過ごせよなーって、愚痴りたくなってくる。まだ結婚しているわけではないのに、まるで婿殿のような……。

「ねぇ、何で毎週末、我が家なの?」
「だって、彼がここがすきだって言うんだもん」
「二人きりになりたくないの?」
「大丈夫。母さんも混ぜて遊びたいんだって」
「ふぅーん。そうですかねぇ」

 気持ちは有難いとは思うけど、どこか承服しかねる。
「母さんに恋人ができたら、離れてあげるから心配しないで良いわよ」 


 思い起こせば、わたしと元夫が恋人だった頃、亡き母を連れてよくドライブした。わたしと彼は熱々で、母の前でもベタベタと仲良しこよしだった。そんなわたし達を、母が嬉しそうに見ていたっけ。それと同じなのかもしれない。いえ、きっとそうに違いないけど。

「母さんだって、おんなじだったんでしょ?」
「え?うん、まぁね」
 しどろ、もどろ。
「同じ血が流れているんだから仕方がないのよ」
「いいのよ。あなた達がよければ。ただね、母さんのことを可哀相に思ってくれるのは有難いけど、あんまり気を使われると、こちらも疲れちゃうからさ」

 こんなセリフを吐きながら、まんざらでもなく、わたしはいそいそと台所に立って、何か旨いもんでも食べさせてやりたいと、包丁を握るのだ。
 夕べは、特製散らし寿司、鰹のたたき、ゴーヤチャンプルに、茄子の漬物、納豆とオクラの和え物、など等。
 おいしい、美味しいを連発し、テーブルの上のご馳走は、あっという間に平らげてくれた。
 嬉しいんだよなー、これが。


 こんなに素敵な未来の婿殿もいないだろう。
 愚痴を言うなんて、罰が当たるよね、まったく……。

 先日も、通販で買った下駄箱を組み立ててくれたし、金魚鉢が買いたいといえば、車でつれて行ってくれた。
 玄関にいけたカサブランカの投げ入れを、センスが良いですね、ってほめてくれた。

「彼女はね、お母さんがおばあちゃんから受け継いだものを、全部教わりたいらしいですよ。僕も、大賛成です」


 だからわたしは、そんな二人の幸せを、じっと見守ってやろうと改めて思うのだった。





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最終更新日  2004年08月27日 15時35分29秒
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