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2004年06月22日
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カテゴリ: Essay
 ある若い時期、わたしはたったひとつの恋に執着していた。
 その恋が破れたとき、心身ともに爪を立ててかきむしった。
 幾筋もの傷口からは、赤い血が滲み、滴り落ちた。
 苦しくて、苦しくて、もがきあがいた。
 でも、それくらいのことでは、どうにもならなかった。
 いっそ、心臓を取り出して、自分の手で握りつぶしたいほど、切ない恋の喪失であった。

 人は、それでも前向きに生きていけるけれど、代わりうる何かが欲しくてたまらなかった。別れた彼にほんの少しでも似た人をみると近づいて、非なるものと気がつくや逃げ出した。
 そんなことを繰り返しているうちに、わたしは卑怯にも安寧が欲しくなった。
 精神がほんの少しでも癒されるそういう場所を求めたのだ。

 己の内から発したものは、どういう形であれ、すべて己に返ってくる。辛い恋は、再会という形で数十年後に成就したけれど、それと引き換えに、かけがえのないものを失った。

 ここ数年の、わが身に起きた過酷なできごとを、わたしはこのように捉えている。

 だから、誰のせいでもない。
 わたし自身の犯した罪のせいなのだ、と。






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最終更新日  2004年06月22日 11時20分44秒
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