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2004年12月01日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay


 ちびた口紅を眺めて。

 紅筆を容器に突っ込み、唇に乗せた。
 滑らかさが劣って、少しだまが残った。
 輝きもなくぼってりとした唇が、鏡の中で笑う。
 その口紅は、すでにもったいないという域ではない。
 いつものわたしなら、とっくに捨てるしろものだ。
 なのに、なぜか容器を筆先でまさぐっている。 


 毎年、同じことが繰り返される年末、年始。
 それで都合よく内面が更新されるわけでもない。
 ただ、どこかで何かのリセットボタンを押せたらなーという願望めいた希望が、新旧を区切るのだ。

 でも、毎朝思う。
 新しい口紅に替えたって良いじゃないの…。
 結局、何も変わりはしないのだから。
 せめてルージュをキリリと引いて、後ずさりしそうな気持ちを、前に押し出したら…って。

 いえいえ。
 けじめ。
 だから。
 我慢。

 わたしの掌で新年を待つのは、深紅のルージュ。
 大好きな色だ。
 きっと、燃えるような新年がやってくる。







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最終更新日  2004年12月02日 11時18分07秒 コメント(2) | コメントを書く
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