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2005年03月01日
テーマ： 吐息(401)
カテゴリ： Essay
洗剤をつけてごしごし洗う。
上下左右ひっくり返しては、何度もごしごしと。
水道水で、せっせとすすぐ。
泡が出なくなるまで、せっせせっせと。
黒ずんでいた雑巾が、たちまち真っ白な顔を見せた。
わたしはふと、別れた夫の母を思い出した。
これはその義母から受け継いだ癖のようなものだった。
凄まじい嫁姑の確執はあったけれど、互いのきれい好きだけは認めていた。
いつの間にか、義母の癖がうつっていたのだなー。
わたしは苦笑した。
今日は、その義母の大事な日。
長男である義兄の命日なのだ。
だから別れても尚、そういう日だったことを思い出す。
雑巾をごしごしと洗いながら……。
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