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2005年04月04日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay


 時折、唸る風の音。
 来る春となごる冬の闘いみたいだ。
 そんなことを、とり止めもなく考えていたら眠れなくなった。

 否、眠れないわけは、元夫からメールであった。
 縋る彼の気持ちを、少しも和めてあげられない自分が、情けない。
 一度は、助けてあげたいと思ったのに、その気持ちがどこかに消えてしまった。


  一度は会っておかないと後悔するわよ。あなたにだって責任はあるでしょ?」
 姉はいう。

 わたしはいつだって、後悔するのよ。
 でも、仕方がないじゃない。
 気持ちがどうにもならないのだもの。
 信じていた人から受けたダメージは、
 許すとか許されるとか、そんなことじゃないのよ。
 気持ちが堂々巡りして、元の木阿弥で、それをどうしても払拭できない。
 そこに至るまでの葛藤を、誰が分かってくれるの?
 わたしのこの胸の内に渦巻く、溶岩のような思いは、


 わたしは、言葉にしないで黙りこくった。
 分かり様もない気持ちを説明しても言い含められて、
 相手を思ってわたし自身が妥協するだけなのだ。
 でも、それこそが本心ではないことを、伝えられない。
 人間じゃないのかもしれない、と自分でも思う。

 これは、夢なのかうつつなのか。
 春の嵐は、いつしかわたしの耳元から遠ざかっていた。









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最終更新日  2005年04月04日 11時39分14秒
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