PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

コメント新着

紫苑(しをん) @ Re[1]:日々の出来事(11/24) しの〜445さんへ 本当にご無沙汰していま…
しの〜445 @ Re:日々の出来事(11/24) おはようございます。☀ 今日の三重は快晴…
しの〜445 @ Re:カウントダウン1825(10/07) 紫苑さん、こんばんは~☆彡 何気なく、過…
紫苑(しをん) @ Re:ともだち(02/01) ものすごい亀レスでごめんなさい。 美味し…
しの〜445 @ Re:ともだち(02/01) こんにちは~☀ 私もそう思います。 学生…
2005年04月15日
XML
テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: 紫苑の日常


 わたしといつかは酒盛りしたかったのだと言って、
 美味そうに生ビールを飲み干した。

 彼女は、週に数回訪れる清掃担当の派遣員である。
 わたしより一回り年上なのだけれど、全く年齢の差を感じさせなかった。
 わたしの居るフロアー内の清掃は、全部自分でやってしまうので、
 「いつも楽をさせてもらうから」というのが、本日の主旨のようである。
 他のフロアーはすべて担当するので、かなりの肉体労働だろうと想像するが、

 だから、ゴミを取りに来てくれた時は、必ずお茶をご馳走するのだ。

 「美味しいね」
 美味しいものは、人を寡黙にする。
 「ねぇ、恋人はいるの?」
 一年前に独身になった彼女に、頃合を見計らって訊いた。
 「飲み友達ならね」
 「あら、いいじゃない」
 「うん。でも最近旅行に誘われているのよ」
 「あ、そう。素敵」
 「素敵じゃないけど、迷ってる」
 「迷わなくていいわよ。わたし達、華の独身じゃないの」

 「第二の人生よ。頑張って」

 飲むほどに杯が進む彼女も、時計の針が十時を指したころ。
 「行ってこようかなー」
 ぽつりと言った。
 「うん。それが良いよ」


 なんだか、まだまだ先の方で良いことがあるのかもしれないと思った。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年04月17日 10時14分08秒 コメント(4) | コメントを書く
[紫苑の日常] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: