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2007年11月11日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay


 だから、のんびりと怠惰に過ごそうと思っていた。 
 それでも、早々と寝床を抜け出して、洗濯機を回した。
 乾燥機を使って乾かすかなー、とそんなことを思っていたら、突如日が射してきた。
 あら、こんなに良い天気じゃない。
 慌てて諦めていた大物を洗濯機に放り込んで、二度目を回すことにした。
 ところが、またまた日が翳り、曇天模様だ。

 そういえば、こういう天気の日、亡き母が笑いながら言った。
 「こんなお天気をね、昔の人はこう言ったのよ。『姑の朝笑い』」

 全く意を解さないで、聞き返した。
 「姑というものはね、ぱーっと晴れたかと思うと急に雲ゆきが怪しくなったりところころ変わるものなのよ。そんな様をお天気に見立てたんじゃないかしら?」
 「なるほどねー」
 と応えたものの、当時は相変わらずその意味を解すことはなかった。

 時は巡り、遅まきながら結婚して姑と同居した時に、この意味をわたしはいみじくも知ることとなったのだ。
 機嫌が良いかと思うと、すぐ様不機嫌になったりと、その変わりようは凄まじかった。
 それは言いえて妙と言うか、本当に天気に喩えた昔の人に乾杯という感じだった。
 例えば、機嫌よく起きた朝、食器のしまう場所を彼女の気分で変えては、しまい方がなっていないと突如怒り出したり、わたしはまるでその日の天気を予報するように、姑の顔色を伺いながらの日々だった。
 特に要注意が、機嫌の良い朝だったのだから。

 今朝、そんな遠い昔に思いを馳せて、ふと笑いが込み上げてきた。
 夫と別れた後、無縁となった姑は先々月あの世の人となった。

 できれば、誰とでも穏やかに出会い、別れたいものだなぁ、と……。






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最終更新日  2007年11月11日 11時25分30秒 コメントを書く
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