●知らなきゃ損 ギター上達のキッカケ

●知らなきゃ損 ギター上達のキッカケ

2011.01.13
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テーマ: 小説日記(233)
カテゴリ: カテゴリ未分類
●ロンドン・レストラン

メンバー
川田と岩城も居る
レストランでテーブルを囲んだ夕飯後のひととき
川田「じゃぁ、最初っから見てたわけでもないんだ」
淵野辺「そう、途中から」
来栖「気がついたら第2やってるところでした」
宮内「それで、俺に電話してきたの?」
淵野辺「うん、単純に面白いと思ったから」

淵野辺「意図なんか無いよ。面白いと思った、お前に聴かせようと思った。ただ、音は無いから、よくは伝わらなかったかもしれないけど」
宮内「出たら拍手だった」
岩城「嫌いじゃない、そういうの」
淵野辺「うん」
来栖「ちょっと恥ずかしかった気がしないでもないけど」
川田「同じ日本人として?」
来栖「いや、まぁ、、」
言わなきゃよかった的に
宮内「(ギタリストに)おまえ、まさか、明日は俺にそこで何かやれって言うんじゃないだろうなぁ?勘弁してくれよ?」
淵野辺「そんなことは言わないさ。飛行機飛ばないって足止め食って、どうなってんのかと空港に行ってみたら、日本人がラジオ体操やってた。俺はいいなぁって思った」
岩城「俺も好きだなその日本人。何人で?」

岩城「俺、明日見に行ってみようかなぁ」
川田「岩城にしては積極的だなぁ」
宮内「太鼓持ってくなよ?一応は、顔は知られている身なんだからな」
岩城、「あ、いいこと聞いちゃった」的な顔だが、宮内には見せないように

竹内、テーブルに参加して、

来栖、え?という顔
岩城は、少し喜んでいる

●4月16日 空港入り口付近

岩城「付いて来てとは言ってないぞ」
川田「まぁいいじゃん、お前見に行ったら、俺だけ見てないことになるだろ」
岩城「宮内が見てないよ」
川田「あいつは、顔は出せないよ」
岩城「有名バンドのヴォーカリストだからか」

歩くと、日本人が居ない
川田「日本人、全然居ないね」
岩城「どうしたんだろ?帰っちゃたのかな?」
川田「どこによ」
岩城「あのぉ~」
潤子が振り向く
潤子「あら?場所が分からないんですか?2階です、今、2階で集まってます。夕べから増えちゃって、上からおとがめが出るかと思ったけど、この自体だからって、2階のほうが少し広いんです」
岩城「はぁ」
潤子が先導してくれるかのように歩きだし、付いていく

●同・2階

日本人が60人ほど丸く集まって
耕造「それでは行くかぁ~」
岩城と川田唖然とした顔
耕造「ライジョ体操第1~」
岩城「20人じゃねぇぞこりゃ3倍は居るぞ」
耕造「よ~いハイ!」
靖司「まずは腕を前から回して背伸びの運動~!」
無音でラジオ体操が始まる
皆、笑顔

●ロンドン街中昼

宮内、街の電気店でテレビを見ている。
テレビ局が、日本人を撮影して、インタビューをしている。
靖司が得意げに答えている
「いやぁ、何もすることが無いってのもありますが、身体がなまっちまう。ホテルに泊まれない人たちで、体操でもしようじゃないかって。僕が言い出したんです、僕が」
テレビは、靖司の訳はせず、アナウンサーが英語で解説している
靖司の言葉切るように日本人が体操しているシーンになる
宮内、何も意思は無いように見ていたが、少し微笑む



●空港ロビーの椅子

裕子「ちょっと恥ずかしい」
君枝「あらそう?そんなことないわ」
実は、少し恥ずかしく思っている
君枝「旅の恥はかき捨てって言うじゃない、そんなこと言い出したら、うちのお父さんのほうが、よっぽど大声出してるわ。日本で報道されたわけじゃなし、気にしない、気にしない」

安田が走ってきて、靖司と耕造にパソコンを見せる
「凄いです!凄いですよ!話題もちきりです」
耕造「何よ?」
靖司「何?何?さっきのテレビ?」
安田「インターネットです、フランスのテレビ局の映像がYoutubeという動画サイトにアップされたんです」
靖司「フランスのテレビ」
耕造「何だよ?チューブだのアップだの、俺はイギリス語は分からねぇんだよ」
安田「アクセス数がすでに1万近いんです」
靖司「さっきの撮影隊じゃないの?イギリスじゃないの?」
安田「フランスのテレビ局も撮影してたみたいです」
靖司「あ、そう。フランスまで」
喜んでいる


●4月17日 空港

空港で、来栖を追いかける竹内
来栖アコーディオンのバッグを持って歩いている

竹内「どうしようって言うの?」
来栖「いいじゃないですか、ちょうどアコーディオン持ってるんだし」
竹内「でも、それって、MOVEでってことじゃないですよね」
来栖「名目上、僕はMOVEのメンバーじゃないです、個人です」
竹内「でも、事務所としてはどうかな、何も起こらなきゃいいけど」
来栖「何か起こっても僕の自己責任ですよ」
竹内「それって、あれですよ。その、、、言い方が難しいけど」
来栖「分かってます。雇われミュージシャンなんて言い方はしたくないけど、もし何かあっても別のキーボーディスト探してもらってかまいません」
竹内「そうだけど、、、、そりゃ、そういう契約だけど。なんか、あれですか?正式メンバーじゃないってこと感じちゃってますか?」
来栖「違います。MOVEってのは、大学の同級生同士のままバンドでデビューしてて、僕は僕でひとりでなんとかここまでミュージシャンとしてやってきてる。なんかね、ここで足止め食っちゃって、佐藤さんのレコーディングをキャンセルして、焦っちゃって、もう佐藤さんから呼ばれなくなっちゃうんじゃないかとか。この先、仕事が減ったらどうしようとか考えちゃったけど、ほら、あの人達見てください」
竹内、目を向ける
日本人が70人ほど集まって、笑顔で時計を見ている

そこに来栖混じる
ケースを開く
耕造が覗き込む
靖司も見ている
アコーディオンが出てくる
耕造、笑顔になる
「あんた、楽団屋か!?」

「俺達もいいかい?」
淵野辺がアコースティック・ギターを、岩城が小さな太鼓を持て立っている
竹内が気がつく
MOVEのメンバーだとバレないことを祈っている
演奏シーンは無い





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Last updated  2011.01.13 16:20:14
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