仙台市のワクワク系住宅専門店経営者の「でいりーれぽーと」

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はじまり 平成7年2月3日



一枚のFAXが宮城県管工業協同組合から送られてきました。

 ”「兵庫県南部地震」被災地水道施設復旧支援(宅地内修繕応援)

について”という見出しでした。

 1月17日早朝の阪神淡路大震災による被害におけるライフライ

ンの復旧のための支援を神戸市からの要請により

当時の厚生省、行政関係機関、業界団体を通じて、

末端の水道指定工事店へ送られてきたわけです。



 要請内容は人員(配管工)派遣でありました。

 当時 我が社は大手ハウスメーカーの下請け専門の水道工事店でした。

そのため2月から3月いっぱいは1年の中で一番忙しい時期であ

り、

『必要なのは分かるけど、今のうちでは無理だなぁ』

と思ったのです。

 地震による被害の凄さはテレビで感じては居るものの人ごとにしか感

じていなかったのが正直なところでした。



 社長(父親)は『行かなきゃならない!』と強く言いました。

その言葉には職人を出せないならば自分が行くという強い意志が込め

られていました。

 その意志は分かりましたが、

会社全体の状況を考えるとどうも煮え切らない自分がいました。

バブル崩壊以降、元請けからの発注単価が年々切り下げられていたため、

経営状態が悪化の一途をたどっており、

人様を助けていて会社が倒産してしまったらアホじゃないかと

更に復旧支援要請に反対する理由を考え自らの判断を正当化していました。



結局、その日の話は平行線で終わりました。

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